
Image:PANERAI
| パネライ製腕時計の構造やデザインには「すべて意味がある」 |
その歴史を1本にまとめ、腕に巻くことができるのがこの「ルミノールトレジョルニ」である
さて、パネライは腕時計に「デカ厚」ブームをもたらした革命的なブランドではありますが、ここ最近はサブマーシブルに小径モデルを投入したり、ルミノールに薄型の「デュエ」を設定したりと「コンパクト化」が進んでいたわけですね。
ただし今回発表された新作は「47ミリ」というパネライらしい大きなケース系を持ち、随所にパネライならではの衣装が盛り込まれた意欲作となっています。
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パネライ新作、「ルミノールトレジョルニ(PAM01628)」はこんな腕時計
そこで今回発表された新作「ルミノールトレジョルニ」につき、パネライいわく「パネライの輝かしい過去のDNAと現代のテクノロジーとの融合」とされる一本で、ケースサイズはもちろん、そのデザイン、ストラップに至るまでが「パネライのアーカイブを反映」しており、「機能を追求し、そのために素材や構造を開発してきた」パネライの思想をいかんなく主張するデザインを持っています。
まず47ミリというケースは「視認性を向上させるため」に必須となるもので、これはもともと軍用腕時計を製造していたというパネライのルーツを反映し、ケース表面はヴィンテージウォッチを連想させるパティーナ仕上げ。
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搭載されるムーブメントは3日間のパワーリザーブを誇る「P.3000(手巻き)」で、こちらも1960年代にパネライが使用していたムーブメントのデザインと構造を取り入れたものだと説明されていて、やはり「昔ながらの」機能性と美しさが感じられる部位となっています。
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なお、このP.3000は「極めてシンプルに」設計されているそうですが(構成部品161個)、これもまた「壊れてはならない」「壊れても修理できる」というミリタリーユース上のリクエストを反映した結果であるようですね。
そしてパネライを語るうえで外せないのがこの「サンドイッチ構造」。
これは1940年代に考案された構造で、夜光塗料の境界線を極力際立たせることで暗所での視認性を確保しようというアイデアから誕生しており、構成的にはもともと「文字状の穴があいた上部プレート、発光物質が塗布された下部プレート、それらを接合する透明なプレキシグラス製ディスク」という3つのパーツから成っていたものの、現在のモデルでは「上下プレートのみ」にて構成されることに(おそらくは発光性塗料の性能が向上したため)。
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こういった具合に「パネライの成り立ち、実用面からの課題解決、そのために採用されたデザインや構造」を盛り込んだのがこのルミノールトレジョルニということになり、パネライファンにとっては「必携」の1本だと考えられます。
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