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ポルシェ「ボクスターはEV化に適している。今年中にEV化するかどうかの判断を行うつもりだ」。もしかすると次期ボクスター/ケイマンはEVに

2019/03/18

ポルシェは過去にピュアエレクトリック版ボクスター/ケイマンを試作している

ポルシェがなんと「ボクスターをエレクトリック化する」という話が浮上。
これはポルシェCEO、オリバー・ブルーメ氏がカーメディア「Which Car」に語ったもので、「ボクスターはエレクトリック化に適している」と前置きした上で、今年中に次世代ボクスターをエレクトリック化するかどうかを決定する、と述べています(ケイマンには触れられていない)。

もしかすると「4WD」となる可能性も

なお、ポルシェは2011年に987世代のボクスターをベースにフルエレクトリックモデル「ボクスターE」を試作したことも(当時の画像を見るに、エレクトリックモデル=グリーンという手法が確立されていなかったようで、オレンジがアクセントに使用されている)。

これはシート後方にバッテリー(リチウムイオン)、前後にエレクトリックモーターを搭載する4WDレイアウトを持ち、出力は242馬力、0-100キロ加速は5.5秒、最高速度は(バッテリー保護のために制限されて)200km/h、航続可能距離は170km。
なおフロントのトランクスペースには冷却システムを持つため、カーゴスペースは犠牲になっているようですね(逆にリアは広く取れるはず)。

ちなみにポルシェはフロントにモーターを搭載しない「MR」のボクスターEも製造していて、こちらは121馬力、0-100キロ加速は9.8秒、最高速は150km/h。

この数字はBMW i3に大きく劣るものではありますが、製造時期(2011年)を考えると”いたしかたない”もの。
ポルシェはその後に981世代のケイマンをベースにしたフルエレクトリックカー「ケイマンe-volution(こちらはグリーンのアクセントが入っている)」を試作していて、こちらのスペックは0-100キロ加速3.3秒、航続可能距離は193キロ、と大きく性能が向上しています。

なぜポルシェが「ボクスターはエレクトリック化に適している」と考えているのかは謎で(以前にポルシェは”バッテリー重量が重すぎて”スポーツカーとエレクトリック化は相性が悪いと発言している)、しかし「エレクトリック化にGO」が出れば、新型エレクトリックボクスターはEV専用プラットフォームを採用する、とも報じられます。

これについて、ポルシェいわく「現行のガソリンエンジンを積むプラットフォームはEV用としては適していない」というのがその理由ですが、よって「EVスポーツカー」向けに新設計プラットフォームを設計したほうがいい、と考えているようですね。※これが以前に公開された、EVプラットフォーム戦略に含まれるかどうかは分からない

なお、ポルシェがEV化されるのであればケイマンもそれに倣うことになりそうですが、そのほうが「911との差別化」ができていいのかもしれません。
ちなみに現行の718ボクスター/ケイマンは2023年頃まで製造されると言われていますが、今年に「エレクトリック化するかどうか」を決め、まだ数年残っているうちに開発を進めることになるのでしょうね。

あわせてオリバー・ブルーメCEOは、マカンのEV版には「マカン」の名が与えられないであろうこと、それとは別に「エコ追求型」SUVが投入されることも述べており、ポルシェのEV戦略は当初公表されていたよりもずっとフレキシブルに、そしてアクティブに進められることになりそうです。

VIA: Which Car

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