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【競売】カタール王族所有のフェラーリ456GT。近代フェラーリの祖ともいえるその内容を見てみよう

2018/05/01

| カタール王族が所有していたフェラーリがオークションに登場 |

フェラーリ456GTがオークションに登場予定。
ただしこの456GTは「普通の」456GTではなく、最初所有車がカタールの王族(Sheik)となるAbdulaziz Bin Khalifa Bin Hamad Al Thani(シェイク・アブドラジズ・ビン・カリファ・ビン・ハマド・アール・サーニ)、とのこと。
彼は1995年にこのフェラーリ456GTを購入し、その後カンヌにある別荘に2004年までこれを保管。
その後オーナーが2人代わり、最後のオーナーが今回オークションへと出品、という流れとなるようです。

456には「GTA」なるAT搭載モデルも登場

フェラーリ456シリーズの登場は1992年、そして2003年までに3289台が生産された人気モデル。
初期は6速マニュアル・トランスミッションを積む「456GT」、後に4速ATを積む「456GTA」が登場しており、しかしこの456GTAは中古市場では比較的安価ではあるものの、トランスミッションが壊れやすいことで有名(そして壊れるとリビルトできずにアッセンブリー交換となり、相当な出費が要求されることに)。

フロントにエンジンを搭載するV12フェラーリとしては「412」の後継にあたり、しかしシャシーは完全に新設計となり一気に近代化。
デザインはピニンファリーナによるもので、後期モデル「456M」はケン・オクヤマ氏が担当したことでも知られます。

このモデルのインテリアはタンレザーにウッド。
ウッドパネルにはゴールドのラインが入っており、まさに「王族にふさわしい」仕様となっています。

シートは電動スライド機構が装備され、シートバックを倒すと自動で「前にスライド」。
パワーステアリングやエアバッグも備わり、近代フェラーリの先駆けと言ってもいい車ですね。

トランスミッションは「マニュアル」。
もはや生産されることのないMTというところも高い価値を誇ることになりそうです。

なおシートレイアウトは「2+2」、つまり4人乗り。

90年代の象徴、「自動車電話」。

トランスミッションは上述のようにマニュアル(フェラーリのロードカー初のシンクロ6速)ですが、重量配分最適化のために「トランスアクスル」が採用に。

付属のバッグ類はほぼ「未使用」のように見えますね(スケドーニ製?)。
フェラーリによると、これらは「標準装備」とのことですが、これらバッグのコストについて、コンパクトカーであれば余裕で1台が購入できそうですね。

エンジンは5.5リッターV12、出力は436馬力(ティーポ116B)。
1気筒あたりの排気量が「456cc」であることから名称が「456GT」となっています。
フェラーリの歴代V12はバンク角「60度」ですが、新設計となるこのエンジンのバンク角は「65度」。
エンジン本体はもちろん、オイル散布や補機類のハウジングもアルミ製、とのこと。

工具類も完備。
美しいレザー製ケースはもちろん標準で、右に見えるのは、これが切れると大変なことになる「タイミングベルト」。

書類も今しがた発行されたかのようにパリっとしています。

ボディカラーは非常に珍しい、ヴェルデ・ムジェッロ(Verde Mugello)、ボディサイズは全長4730ミリ、全幅1920ミリ、全高1300ミリ。
走行距離は14,000キロで、予想落札価格は出ていないものの、当然ながら通常のフェラーリ456GTよりはるかに高価な落札価格となりそうですね。

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