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次期ポルシェ911(992)は「ミドシップっぽい」レイアウトに。プラットフォームは次期R8、ウラカン後継と共通

2018/06/12

| 次世代のアウディR8、ランボルギーニV10はポルシェ911と兄弟に |

新型ポルシェ911(992)は11月のロサンゼルス・モーターショーにてデビューする、との報道。
Autocarによると「新型911はパフォーマンス、テクノロジーなどあらゆる視点において新しい基準を設定するレベル」とのことで、大きな特徴は新しいプラットフォームの採用。
そして驚くべきは、このプラットフォームは「次期アウディR8、ランボルギーニ・ウラカンの後継モデルとシェアされる」ということ。

ポルシェが今後グループ内でのスポーツカー開発を主導する?

たしかに以前より「ポルシェがフォルクスワーゲングループ内のスポーツカー向けプラットフォームの設計を担当する」という話があったものの、これがついに実現する、ということに。

なお、アウディR8(初代、二代目)、ランボルギーニV10モデル(ガヤルド、ウラカン)に共通するのは「オールアルミ製プラットフォーム(フレーム)」。
しかし今回ポルシェが新型911に使用するのは「スチール」をベースにしたもので、これにアルミニウムを組み合わせたもの。
よって「新型911と次期アウディR8、ランボルギーニ次期V10とがプラットフォーム共有」となると、これまでのR8、ランボルギーニV10の伝統が崩れさることに。

ちなみにアウディは量産車に比較的早い段階で「オールアルミ」フレームを導入したことで知られ、その第一弾は1994年の初代A8。
その後A2(1999)、二代目A8(2002)、二代目アウディTT(2006)、アウディR8(2010年)へとアルミフレームを採用。
このアルミフレームは「ASF=アウディ・スペースフレーム)」と呼ばれ、スチールの代わりにアルミを使用することでフレーム単体だと約40%の軽量化を達成しています。

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そして当初ASF=オールアルミフレームと定義されていたものの、その後スチールの加工技術が向上して「スチールでも軽く」作れるようになってくると、このASFは「アルミをベースに、スチールも使用した福蔵素材フレーム」へとその定義を変更(アウディによれば必ずしも現代のASFは”「アルミボディ」を意味せず、アルミも含めて軽量素材を多用した、アウディによる、インテリジェントで革新的なボディ構造を意味する言葉になりつつあります”)。※アウディによるASFの解説はこちら

実際のところ「アルミだからいい」「スチールだからアルミに劣る」というのも「昔の話」で、実際に三世代目の現行アウディTT(8S)は「スチールとアルミとの複合フレーム」を採用しているにもかかわらず、オールアルミの2代目TT(8J)に比較して60キロ前後軽量(グレードによる)に仕上がっています。

ポルシェについては「アルミフレーム全盛」の時期にも「スチールにもまだまだ可能性がある」としていたずらにアルミ化するのではなく、スチール含む様々な素材を研究しており、実際に911はスチールメインのフレームながらも非常に高い剛性そして軽量性を持つことに。

なお、新型R8についてはこんな感じで「アルミとカーボン」との複合素材を採用し、これも現在では「ASF」の定義に含まれるもの。



リアエンジンとミドシップでもフレーム共有は可能?

ポルシェ911は「リアエンジン」レイアウトを堅持していることで知られ、アウディR8、ランボルギーニV10モデルもそれは同じ。
もし次期911、次期アウディR8、ランボルギーニ次期V10とがプラットフォームを共有するとなると、そのパッケージングに差異が出ることになりますが、報道によると「次期911はエンジンを911の歴史上はじめてフレーム内に格納する」とのことで、これによって重量バランスを改善する模様。

つまり「ミドシップ」と行かないまでもミドシップに「近い(もちろんエンジンは車軸の後ろなのでミドシップではない)」構造を持つことになり、これを見越した設計を行うことでアウディR8、ランボルギーニV10モデルにも「ミドシップとして」使えるフレームを提供できるようですね。

なお、現在のポルシェ911(991)のフレームはこんな感じ。
エンジンはフレームの中ではなく、フレーム後ろの「オープンになった」部分に取り付けられていますが、新しいプラットフォームではフレームのエンド部が「クローズ」になり、その内側にエンジンが入ると考えてよさそう。

これによって考えられるメリットは上述の「重量配分最適化」に加えて「ボディ剛性向上」、リアディフューザー大型化による「ダウンフォース向上」。
デメリットは後部座席の圧迫ですが、これはホイールベースの延長で解決できるのかもしれません。

素材はこれまで通りスチールをメインに、しかしアルミの使用は「911史上最大」のボリュームとなるようですね。

新型911はまず911カレラと911カレラSから発売

加えて報道では新型911(992)について911カレラと911カレラSから販売を開始するとのことで、エンジンはキャリーオーバーされた3リッターターボ(もちろんフラットシックス)。
もちろんパワーアップされ、しかし燃費は向上し(ポルシェのモットーは「燃費向上の無いパワーアップは行わない)、911カレラでは+20馬力、911カレラSでは+30馬力。
トランスミッションは現行同様に7速マニュアル、そして7速PDKをラインアップ。

そして「ウワサ」の域を出ないとしながらも、ポルシェはGT3系のために3.8リッターツインターボエンジンのテストを開始しているとし、992は「911史上はじめて自然吸気エンジンを持たない911シリーズ」になる、とも述べています。

VIA:Autocar

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