| ミニ3ドアハッチバックが消滅の危機? |
ミニが「3ドアハッチバックを廃版に」というまさかのウワサが浮上。
これはMotringfileが報じたもので、「まさかのまさか」。
というのも、クラシックミニが誕生したときの姿が3ドアハッチバック(1959年のミニMK.Ⅰ)で、その後BMWがミニブランドを買い取り、「R50」として新世代ミニを誕生させたときの姿も3ドアハッチバック。
よもやブランドのアイコンを無くすようなことはすまい
つまりミニはブランドが誕生したときから今まで、ずっと3ドアハッチバックをラインアップとして持っており、これまでの歴史だと「3ドアハッチバックしか持たなかった」時期も。
つまり3ドアハッチバックはミニのアイコンだとも言えますが、フォルクスワーゲン・ビートルやポルシェ911のように、ブランドだけではなく自動車史に残るアイコンである、とも言えます。
なお、ウワサの出どころはミニの親会社であるBMWだとしており、2022年までのプロダクトラインアップを考えた際に「3ドアハッチバックは不要」と判断された、とのこと。
実際のところミニ3ドアハッチバックの(アメリカでの)販売は減少を続け、2010年には29,658台を販売したものの207年には11,256台にまで減少し、2018年はさらに台数が減る見込み。
ただし5ドアハッチバックもセールスは減少しており、2017年では7,723台にとどまっている、と報じています。
一方でミニ最大のモデル、「クロスオーバー」は2018年に過去最高の販売台数となる予想で、完全に「世代交代」が起きたことが3ドアハッチバック販売減少の理由だと言えそう。
なお、同メディアがミニUSAにコンタクトを取ってウワサの真偽を確かめたところ、「ミニのブランドポリシーとしてウワサの真偽について答えることはしないが、3ドアハッチバックはミニブランドのコアであり、それを無くすという議論がなされたことはない」とのこと。
しかし欧州やアジアでは3ドアハッチバックや5ドアハッチバック、つまり「コンパクト」なモデルは需要があると考えられ、しかし世界的に販売が落ちている理由としては「価格が高いから」ではないかと考えています。
フォルクスワーゲンやルノー、プジョー、シトロエンといったメーカーが低価格で魅力的なクルマを発売しており、相対的にミニの優位性が損なわれたということなのではないかと思いますが、本来ミニの上位に位置するクルマの価格も下がってきており、DS含めて「プレミアムコンパクト」自体がすでに存在理由を失っているのかもしれません。
じゃあ今後どうやってミニを活性化させるのかということですが、とりあえず装備を簡素化してでも価格を抑え、本来のポジションへと持ってゆくことがひとつの解決になるのでは、と考えています(ぼくがR56世代のミニクーパーSを購入したときは275万円だったが、今では354万円)。
まずミニ3/5ドアハッチバックを数多く売ることを前提に、そこから入ってきた顧客を将来的に「クラブマン」「クロスオーバー」へと流す戦略にて「ブランドトータル」の利益を確保する必要があると考えていて、現在の「入り口」のハードルが高い(価格が高い)状態や、入り口を無くしてさらにハードルを上げてしまう(クラブマンが入口になるのでは価格が高すぎる)のは得策ではないかもしれません。
VIA:Motoringfile