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【動画】新型ポルシェ911はやはり速かった!0-100lm/h加速タイムは991.2世代のGT3と同じ、マクラーレン570Sも超える数字に

2019/01/23

ポルシェ911カレラSはここ10年で65馬力パワフルに、0-100キロ加速は1秒速くなった

新型ポルシェ911カレラSが発表され、ボチボチと試乗レポートが公開されている状態ですが、今回MotorSportが、スペインのリカルド・トルモ・サーキットにて行われた試乗イベントにてその加速を動画に収めて公開しています。

911カレラSは3リッター・フラットシックス(ツインターボ)を搭載して450馬力を発生し、先代の911カレラSに比べると+30馬力というスペック。
ただし0-100キロ加速においては、991.2世代の911カレラSが「(PDK+スポーツクロノ装着時で)3.9秒」なのに対し、992世代の911カレラSでは同条件にてなんと「3.5秒」。

この3.5秒というのはマクラーレン570Sと同じ数字であり、要は「スーパーカーの領域」へとポルシェ911が突入してきた、ということになりますね。

新型ポルシェ911カレラSの加速性能はこうなっている

なお、ポルシェから公開された新型ポルシェ911カレラS/カレラ4Sの加速性能(0-100km/h加速)は下記の通り。

  • ポルシェ911カレラS PDK・・・3.7秒
  • ポルシェ911カレラS PDK+スポーツクロノ・・・3.5秒
  • ポルシェ911カレラ4S PDK・・・3.6秒
  • ポルシェ911カレラS PDK+スポーツクロノ・・・3.4秒

現行991.2世代の911シリーズの加速性能はこんな感じ。

  • ポルシェ911カレラ PDK・・・4.2秒
  • ポルシェ911カレラS PDK・・・3.9秒
  • ポルシェ911カレラT PDK・・・4.2秒
  • ポルシェ911カレラ4 PDK・・・4.1秒
  • ポルシェ911カレラ4S PDK・・・3.8秒
  • ポルシェ911カレラT PDK・・・4.2秒
  • ポルシェ911GT3・・・3.4秒
  • ポルシェ911GT3RS・・・3.2秒
  • ポルシェ911GT2RS・・・2.9秒

ちなみに991世代のひとつ前、997世代の後期モデルの911カレラS(2008年登場)だと、その出力は385馬力、0-100キロ加速は4.5秒(PDK)、価格は1329万円。

991.2世代のカレラSは1519万円という価格設定で、992世代のカレラSはこれよりも70万円ほど高くなると言われるので1600万円くらいの値付けになりそうですが、ここ10年でその出力は65馬力アップし、0-100km/h加速は1秒速くなり、価格は470万円くらい高くなったということになりそうですね。

ポルシェのイメージも代わりつつある

なお、ポルシェはそのネームバリュー、価格の割に「あんまり速くない」と語られることがこれまで多かったように思います。
とくに日産R35 GT-R登場以後はそれが顕著で、さらにマクラーレンが市販車を投入した頃にもやっぱりそういった声を多く聞いたようにも。

その頃のポルシェは、たしかに「加速」だけを見るとさほど速くはなく、しかしポルシェの真髄とは息の長い加速や、高いトラクション性能を活かしたコーナリング、ギリギリまで踏ん張れるブレーキングにあったわけですね。

ただ、そういった「極限下での性能」はだれもが体感できるわけではなく、とくに、新興かつ現在ではポルシェにとって最も大きな(中国市場においては誰も走行性能などを求めておらず、単に「数字」での比較が重要であったと見え(つまりポルシェもブランド品のひとつである)、エミッションの問題もあってポルシェは(GT3/4系を除き)エンジンをターボ化することに。

これによって得られたのはもちろんクリーンな排気ガス、そして高い燃費性能、そして「数字」としての高い馬力、そしてやはり「数字」としての加速性能、それらを複合した「価格に見合うパフォーマンス」。

ぼくは「ターボ化」容認派で、とくに自然吸気でないとダメという考えは持ち合わせておらず、というのもやはりターボはハイパワーであり、トルクも太いので乗りやすいから(ただ、ウラカンのエンジンを高回転域まで回したときは、”やっぱり大排気量NAでないとダメだ”とも思う)。

実際に、ポルシェ911はターボ化がなされた991.2世代から急激にその競争力を高めており、モデルチェンジ直前の2018年においても前年比10%という好調なセールスを誇っているので、多くの人が「ターボ化された911を(性能、価格含め)魅力的だと感じている」ということになりますね。

スーパーカーだとターボ、NAでこれくらいの差がある

なお、NA(自然吸気)とターボの差は大きく、NAだとどうやっても数字上「見劣りする」のは間違いない、というのが厳しい現実。

たとえば、ランボルギーニ・ウラカンEVO、フェラーリ488GTB、マクラーレン720Sあたりは価格的にも近いスーパーカーですが、ウラカンEVOのエンジンは自然吸気5.2リッターV10で640馬力、しかし488GTBは3.9リッターツインターボで670馬力、720Sに至っては3.9リッターツインターボから720馬力を発生します。

NAエンジンはターボには替えることができない鋭いレスポンス、そしてサウンドといった特徴があるものの、どうやっても出力に関しては物理的な限界があり、「価格に比較した出力が低くなる」のは間違いのないところ。

そういった意味では、自然吸気エンジンは、エミッションの問題のみではなく、「数字だけでそのクルマを判断する市場」の勢いが増したことによっても絶滅の危機に追いやられていると考えられるのかもしれません。

それでは動画を見てみよう

こちらが新型911カレラSの前回での加速を(メーターの張りの動きで)捉えた動画、「Porsche 911 992 Carrera S : 0-200 km/h !」

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