| ただし外観はRX-8そのまんま |
マツダがニュルブルクリンクに「ナゾのRX-8」を二台持ち込み、テストを行っている模様。
これはユーチューバー、Carspotter Jeroen氏が動画に収め公開したもので、けっこうなペースで走るRX-8が確認できます(一台はカモフラージュなしのブラック、もう一台はカモフラージュ付きのブルー)。
「最後のロータリーエンジン搭載車」であるRX-8は2012年に生産を終了しているので、今さらテストを行う意味はなく、ナゾは深まるばかりです。
マツダのロータリーエンジンに対する愛は消えていない
なお、マツダはロータリーエンジンの復活に言及しているものの、それは「EV用のレンジエクステンダー(発電機)として」エンジン単体での採用。
つまり「ロータリーエンジンを動力源としたクルマ」については現在に至るまで、マツダは「ない」としています。
ロータリーエンジンは軽量かつコンパクト、そして振動が少なく、高回転化が容易という意味でEV用レンジエクステンダーとしては「うってつけ」で、この使用方法だと「トルクがスカスカ」というデメリットも無関係。
ただ、マツダはシボレーやメルセデス・ベンツですらなしえなかった「ロータリーエンジンの実用化」を果たしたメーカーでもあり、映画「ワイルド・スピード」でのRX-7の活躍もあって(一応RX-8も出てた)、ロータリーエンジンは日本だけではなく世界的に高い認知度を誇ります。
そしてロータリーエンジンは「マツダのみ」が持ち得るエンジンなので、マツダの社員にとってもモチベーションの一つとなっており、マツダの丸本明社長自らが「ロータリーエンジン搭載スポーツカーはマツダ全社員の夢」だと語ったことも。
ただ、現在のマツダには「新型ロータリーエンジンを開発するだけのお金とリソース」が足りず、他に優先すべき課題があること、そしてロータリーエンジンを動力源とするには「環境規制」が大きな壁として立ちはだかることから”ロータリーエンジン搭載の新型スポーツカー”の開発ができないのもまた事実。
マツダはそれでも諦めない
しかしながらマツダはけしてロータリーエンジン搭載スポーツカーの開発を諦めたわけではなく、これまでにも「極秘に開発が進められている」「来る時に備えて準備中」だとも。
そしてその「来るべき時」とはマツダの100周年ということになりますが、ちょうど設立100周年を迎える2020年1月30日には「なんらかの発表」が行われる可能性も報じられています。
実際にマツダは最近、「ロータリーエンジン搭載スポーツカー」の特許を出願しているので、新型スポーツ発表の可能性は「ゼロ」ではなさそう。
なお、マツダとトヨタは提携関係にあり、アメリカに共同で工場を建設したり、マツダ2を「トヨタ・ヤリス」として発売するなど両者の蜜月ぶりはさらに加速。
さらにはマツダが開発した直6エンジン、FRプラットフォームをトヨタが採用し、トヨタブランド、そしてレクサスブランドにて販売するというウワサも。
そう考えると、今回のRX-8は、この「直6エンジン」「新型プラットフォーム」のテスト車両であるとも考えられますが、その詳細が明らかになる日が待ち遠しいところですね。