| 価格を考えると、スープラは相当に「お買い得」だと言っていい |
さて、北米では新型トヨタ・スープラの納車がかなり進んでおり、相当数のユーチューバーがそのレビューを、そしてやはり多くのショップがそのカスタムを紹介しています。
そしてまたメディアにもデモカーが貸し出されており、いくつかでは「加速テスト」を行っている様子が公開に。
なお、日本ではまだディーラーに新型スープラが到着指定ない状態ですが、イギリスについてもまだ納車が進んでおらず、つまりは「右ハンドル国の生産が遅い(左ハンドル国を優先している)」のかもしれません。※日本にデモカーが来るのは9月以降の予定
ようやく世界に通用する国産(?)スポーツカーが登場
そしてまずはCars.Co.ZaがBMW M2コンペティションと新型スープラとをテスト。
一見すると関連性のない二車ですが、新型スープラは「BMW製コンポーネント」を使用しているので、ある意味では兄弟車だとも言えそうですね。
トヨタ・スープラは3リッター6気筒「B58」エンジンをフロントに搭載し、出力は340馬力。
トランスミッションは8速AT、駆動輪は後輪のみ、車体重量は1520kg、価格は690万円という数値です。
対するBMW M2コンペティションはM部門製の410馬力「”S”55(3リッター直6)」エンジンを搭載し、トランスミッションは7速DCT、駆動方式はFR、価格は901万円、車体重量は1630kg。
パワーウエイトレシオでは新型スープラが4.47、BMW M2コンペティションが3.97なのでM2のほうがずっと有利。
実際のパワーもM2のほうが大きいために「理論上」ではM2のほうが速いはず、ということになります。
驚きのゼロヨン対決結果はこうなっている
そして実際にゼロヨンを走った結果ですが、まずスタートではスープラのほうがリード。
しかしスープラは思うようにトラクションを発揮できず、テールを左右に振りながらの加速です。
もしかすると(アストンマーティンDB11のように)意図的にテールハッピーな設定を与えているのかもしれませんが、これでけっこうタイムをロスしているようにも思えます。
そしてゴール直前ではM2に逆転されることに。
ただ、その出力差、価格差、何よりも相手が生粋の「M」ということを考えると、十分すぎる大健闘だと言えますね。
新型スープラは第一級スポーツカーを前にしても引けを取らない
そしてこちらはCarwowによる、新型スープラを交えた4台の加速テスト。
メンバーはスープラの他にポルシェ718ケイマンGTS(365馬力/MR/7AT/1430kg/1053万円)、アウディTTRSロードスター(400馬力/4WD/7AT/1560kg/1005万円)、アルピーヌA110(252馬力/MR/7AT/1130kg/829万円)。
実際に走行した結果はまさに驚愕で、トップはもっともパワーの低いアルピーヌA110(11.5秒)。※しかも他の車は差をつけるどころか、差を広げられている
2番手はポルシェ718ケイマンGTSの11.7秒、そして3位はトヨタ・スープラの12.1秒、最後はアウディTTRS(12.4秒)という順位となっています。
ゼロヨン的には、もっともパワーに優れ、かつ4WDという駆動方式を持つアウディTTRSが一番有利なようには思えるものの、それよりも「軽さが勝った」ということになりそうです。
ようやく世界レベルで戦えるスポーツカーがトヨタから登場したということになりますが、このスープラはトヨタ独力では開発できず(金銭的な問題で)、しかしその解決策としてBMWの手を借り、ようやく世界レベルに達したというのはちょっと皮肉な事実なのかもしれません。
VIA:carwow, Cars.co.za