| けっこう露骨に対抗心とコンプレックスとが見え隠れするクルマだ |
ヒュンダイがSEMAにて、「ヴェロスター・ラプターN( VelosterRaptor N )」と「コナ・アルティメイト( Kona Ultimate )」を発表。
SEMAで発表するということは、市販モデルと異なるカスタムカーということになりますが、まずヴェロスター・ラプターNの開発パートナーはBisimoto Engneering。
このBisimoto Engeneeringはアメリカ西海岸にて過激なチューニングカーを作ることで知られ、「なんでも1000馬力に(ホンダ・オデッセイすら)」してしまうことでも知られます。
コンセプトは「タイプRキラー」
そしておもしろいのは、このヴェロスター・ラプターNの公式コンセプトが「タイプRキラー」であること。
タイプRとは、言わずとしれたホンダ・シビック・タイプRを指しますが、そのためにタービン変更にはじまり、インタークラー強化、ハイフローエアインテークも装着済み。
その上で「水メタノール噴射装置(気化熱によって混合気を冷却する)」を採用し、ECU最適化、エキゾーストシステムの変更も。
これらによって出力は320馬力以上に達し、シビック・タイプRと「同等以上」へ。
そのほか、この「タイプRキラー」は専用ヘッドライトやローダウンサスペンション、専用リアスポイラーを持ち、ホイールとタイヤも交換済みです。
なお、もっとも興味深いのは、ヒュンダイのパフォーマンス部門専用色である「パフォーマンスブルー」ではなく、ホンダ・シビック・タイプRの特徴的なボディカラーである「ホワイト+レッド+ブラック」を採用したこと。
つまりはコンプレックスが丸見えの状態ということですが、いかにチューンドカーとはいえ、ヒュンダイがこれを許したな、と思います(そういえば、東京モーターショーでヒュンダイが日本市場参入を発表すると言われたが、それもなかったな・・・)。
ヒュンダイ「コナ・アルティメイト」はこんなクルマ
そしてこちらはヒュンダイ・コナ・アルティメイト。
見てのとおりエナジードリンク「ロックスター」とのコラボレーションによるものですが、ガツンと車高を上げられ、大径オフロードタイヤ、フォグランプ装備、と実にアグレッシブ。
なお、ヒュンダイはここ数年、SEMAにはこういったハードコアなオフローダーを持ち込む事が多く、そのほかにも「ヴェロスター・グラップラー」を展示する、と発表済み。
ホンダ・シビック・タイプRのフェイスリフトはまだ?
なお、シビック・タイプRのベースとなるシビックはすでにフェイスリフト(マイナーチェンジ)を迎えているものの、当のタイプRは未だフェイスリフトを受けておらず、その動向が注目されるところ。
すでにニュルブルクリンクはじめほかサーキットのタイムもライバルであるルノー・メガーヌR.S.に破られており、リベンジが期待されるところですが、ニュルブルクリンクにていくつかのプロトタイプが目撃されているものの、未だなんらのアナウンスもない状態です。
Bisimotoはこんなクルマも作っている
そして今回のヴェロスター・ラプターNを作ったBisimoto。
過去には「センターシート」のポルシェ・ボクスターを製作したことも(しかもツインターボ)。
そのほか、シビック・シャトルを1000馬力化した車両も公開されています。
【動画】ホンダ・シビック”シャトル”を1000馬力、さらに4WD化!シーケンシャルミッションを搭載した本気チューンドカーが登場