| トヨタGRスープラのMT化は想像していたよりもずっと困難だった |
先日より、トヨタGRスープラの「マニュアルトランスミッション化」を進めていたヨーロピアン・オートグループ。
その名の通り欧州のスポーツカーを得意とするショップで、フェラーリの「MT化」も実現しています。※ショップの所在地はテキサス
そして今回は「ついにトヨタGRスープラのMT化に成功」し、実際にシフトチェンジを行っている動画を公開していますが、やはりシフトノブを「ガチャガチャ」やっている姿を見ると「おお・・・」と感動してしまいます。
ここでその様子を見てみることにしましょう。
MT化は一筋縄ではゆかない
トヨタGRスープラはBMWとの共同開発であり、その中身は実際のところ「ほとんどBMW」。
そしてBMWは(Z4には存在しないものの)多数MTモデルをラインアップしており、それらMTモデルのパーツを流用できる可能性があるわけですね。
ただし、これまでの動画を見ていると、同じBMWのマニュアル・トランスミッション搭載モデルであっても、そのプロペラシャフトはもちろん、各種マウント、クラッチペダルの構造までもに相違があり、ヨーロピアン・オートグループではパーツを複数取り寄せ、実際に仮合わせを行って「使えるかどうか」確認することに。
そしてもちろん多くのパーツはそのまま使うことができず、よってプロペラシャフトは「一旦カットして延長する」といった手法も採用しています。
そして今回はクラッチプレートの取り付け。
さらにプロペラシャフトも取り付け。
その他各種マウント、センサー類も装着してシャシー裏面は作業終了。
その後は実際にエンジンを始動させ、車輪を回してみてシフトチェンジ。
パコパコとシフトチェンジを実際に行い、機能することを確認した後、スタッフからは一斉に拍手が。
ここに、ついに世界初、GRスープラのMTコンバージョンが完成した、ということになります。
なお、まだここからは「内装の仕上げ」が必要で、動画を見る限りではセンタートンネル周りが「むき出し」。
今回のMT化にあたって、ヨーロピアン・オートグループではパーキングブレーキやレーンキーピングアシストのON/OFFスイッチ、ACコントローラー等を移設(シフトレバー取り付けのため)しており、シフトレバーそのものはBMW純正のようにも。
以前ヨーロピアン・オートグループは「MTコンバージョンを行うスープラには、GR HVスポーツ風のフラップ付きシフトノブを取り付け、その中にドライブモード変更スイッチを取り付ける」というコメントを発していたものの、今回そこまでの対応ができるかどうかは不明です。
ちなみに同ショップはこの「GRスープラのMTコンバージョンを130万円程度で受け付ける」と発表しているものの、作業内容を見ると「130万円だと利益が出ないんじゃないか・・・」と思えるほどの難易度の高さですね。
新型スープラのMT化が米にて開始。エンジンも100馬力程度パワーアップさせて費用は130万円ほど、納期は1ヶ月。シフトノブは「GR HVスポーツ」風のミサイル発射ボタン的デザインに
VIA: European Auto Group