| やっぱりアメリカ人は面白いことを考える |
シボレーがSEMAにて展示した「ピュアエレクトリック」トラック、”E10”が話題に。
これは1960年代に販売されていたC10トラックをシボレーが直々にレストア&モディファイ=レストモッドしたもので、ヴィンテージスタイルを持ちながらも中身は「最新(というか未来)」へと生まれ変わったもの。
なお、SEMAでは昨年あたりから自動車メーカーが直接こういったエレクトリック”カスタム”モデルを出展する例が散見されますが、これもやはり来たるべきEV時代に向け、そのメーカーとエレクトリックとの関連性を強調したり、エレクトリックモデルへの関心を持たせようということなのかもしれません。
クリート(交換用)エンジンのかわりにモーターを
今回の新E10について、1962年製のC10トラックをベースとしており、そのプロポーション、ディメンションは当時のまま。
ただしフロントグリル中央のボウタイエンブレムは白色LEDにて発光し、ヘッドライトもLEDへ。
そして車高はガツンと落とされ、ホイールはフロント20インチ、リア22インチが装着されています。
リアはこう。
ボディカラーはマットオレンジ、ホイールディスクはマットブロンズという渋いカラーです。
全体的に段差が埋められ、スムージングにも似たカスタム手法が採用されているようですね。
なお、車体に対するナンバープレートの大きさ、リア22インチという大径ホイールなのに全然それが大きく見えないところを鑑みるに、車体は「かなり大きい」のかも。
今回インテリアの画像は公開されていないものの、もちろん内装も「近代化」が図られ、フルデジタルディスプレイ、新しいデザインのレザーシートが与えられている、とのこと。
なお、もともとの4.6リッターV8エンジンは取り除かれ、かわりに収まるのはシボレーの「エレクトリックコネクト&クルーズコンセプト」パワートレイン(450馬力)。
形状が「V8エンジンっぽい」ところが拍手喝采なところですが、シボレーのEV、「ボルト」のコンポーネントを流用したものだそう。
そしてこのエレクトリックパワートレインは「クリート」だと記載があり、となるとどうやらシボレーはこのパワートレーンを将来的に「V8エンジン(もしくはほかのガソリンエンジン)」とのコンバージョンキットとして販売することも検討しているとも考えられます。※「クリートエンジン」とは、カスタム文化の根付いたアメリカならではの”ユーザーが購入できる交換用エンジン”のこと
そしてシボレーは今回のE-10について、0−100キロ加速について5秒程度、ゼロヨン加速は13秒程度をマークする性能を持つ、ともコメント。
未来のホットロッドの一つのあり方だとも語っており、こういった考え方は、クルマをとことん楽しむというアメリカならでは。
この「エレクトリックコンバージョン」がメーカー純正のパーツにて実現するとなるとかなり面白いことになりそうで、あらたなビジネスチャンスそしてカスタム市場が生まれるということになりそうです。