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| BMWはもともと環境やリサイクル、サステナブルに強いこだわりを持つ企業である |
この記事の要約(ハイライト)
- 「健康」もサステナブル: BMWは環境負荷の低減だけでなく、乗員の健康とウェルビーイングを製品開発の中核に
- 独自の「嗅覚ラボ」: 25年以上にわたり、専門家が車内の「香り」を科学的・感覚的に評価・コントロール
- 人工香料は不使用: 素材そのものから発生する有害物質を排除し、「自然で控えめ、かつ高級な香り」を追求
- 新型i3の挑戦: 大量の再生素材を採用しつつ、プレミアムな車内空気質を実現した360度のアプローチ
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アウディが新型RS3について「車内の匂い」にもこだわったと自信をもって主張。実際、オーナーにとっては車内の匂いは無視できない存在であり、自動車メーカーも無視できない
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これからのラグジュアリーは「空気」で選ぶ時代へ
「サステナブルな車」と聞いて思い浮かべるのが「クリーン排ガス」や「リサイクル素材」。
もともとBMWはこういった分野に対していちはやく取り組みを開始した企業ではありますが、今回は「その先を行っている」というお話です。
彼らが新型「BMW i3」で示したのは、「車内における空気の質」という”目に見えない健康”への投資であり、同社は今回、車内環境を「健康とウェルビーイング」の観点から最適化する独自の取り組みを公開することに。
そこには、化学的な測定器だけでなく、「人間の鼻」を頼りに理想の空間を作り出すという驚きのプロセスが存在します。

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BMWが25年以上続けている「香りの研究」
車内にはレザー、樹脂、テキスタイルなど多様な素材が存在し、これらが温度や湿度の変化によって発する「微かな香り」。
この香りあるいは匂いはぼくらの潜在意識へと働きかけ、感情や記憶、さらには安全性への信頼感にまで影響を与えるといい、そのため日産やアウディは「匂い」に対して比較的高いプライオリティを設定していることでも知られます。
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【BMWの車内空気質へのこだわり】
- 「嗅覚ラボ」の役割: ミュンヘンの専用施設では素材単体から完成車まで、あらゆる段階で香りのプロが厳密なチェックを行う
- 徹底した有害物質排除: 毒性学に基づき、健康に影響を与える可能性のあるエミッション(排出物)を徹底的に排除
- ブランドの約束: BMWが目指すのは「人工香料でごまかさない」空間。素材そのものの質がもたらす、控えめで高級感のある香りを正解としている

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車種概要・特徴:新型i3が目指す「動くリビングルーム」
実際のところ、新型BMW i3は車内の至る所にリサイクル素材(二次原料)を使用しつつ、同時に「最高品質の空気」を維持するという、極めて難易度の高い両立を果たしているのだそう。
【BMW i3 インテリアのサステナビリティ・スペック】
| 項目 | 内容・アプローチ | メリット |
| 素材選定 | 二次原料(再生素材)を高い割合で使用 | CO2排出量の低減と資源循環 |
| 空気質管理 | 人工香料ゼロ、有害物質の徹底排除 | 乗員の健康維持とアレルギー対策 |
| 嗅覚評価 | 訓練された専門家による感覚評価 | 「プレミアムブランド」にふさわしい満足感 |
| 360°アプローチ | 採掘からリサイクルまでのライフサイクル全体 | 真の意味でのサステナビリティの実現 |

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中国でのクルマのクレームNo.1は「新車の匂いがイヤ」。フォードはその匂いを出さないために研究機関を設立し、内装を「焼いて」出荷することに
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競合比較と市場での位置付け:他社との違いは「本質」
テスラをはじめとする多くのEVメーカーがミニマリズムを追求する中にあって、BMWは「感覚的な品質(Sensory Quality)」によって差別化を図っていることになりそうで、多くのメーカーが芳香剤や空気清浄機といった「後付けの対策」に頼る一方、BMWは「素材そのものが発する空気」を25年も前から設計の段階でコントロールしており、その最新の成果が「i3」だといえそうです。
これは環境意識が高まると同時に「自分自身の健康」にも敏感になった現代のユーザーに対する、最も誠実なラグジュアリーの回答だと考えていいのかもしれません。
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多くの人が好む「新車の匂い」は実はヤバいらしい!最新の研究だと「ドライバーと同乗者の生涯がんリスク(ILCR)や骨髄性白血病、そのほかの健康リスクが高まる」
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結論:BMWが提案する、健康という名のサステナビリティ
「健康とウェルビーイングは、私たちにとって製品サステナビリティの不可欠な一部です」
BMWグループのニルス・ヘッセ副社長がこう断言するとおり、新型i3に乗り込んだ瞬間、ぼくらが感じるであろう「心地よさ」や「安心感」。
それは偶然ではなく、嗅覚ラボの専門家たちが長年積み上げてきた科学と感覚の結晶ということになり、これからのクルマ選びはスペックや航続距離だけでなく、「その空間でどれだけ健康に過ごせるか」が重要な基準になるのかもしれませんね。

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関連知識:なぜ「嗅覚」が重要なのか?
人間の嗅覚は、感情や記憶を司る「大脳辺縁系」にダイレクトに伝わる唯一の感覚でもあり、そのため車内に入った瞬間の「匂い」が不快だと、どれだけ加速が良くても、脳は「ここは安全ではない・快適ではない」と判断してしまうのだそう。
BMWが人工香料を避け、素材の質にこだわるのは、ぼくらの本能に訴えかける「究極のホスピタリティ」というわけですね。
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