| 特にフロント周りのエアロパッケージは大きく変更されている |
さて、久しぶりにメルセデスAMG GTブラックシリーズと見られるプロトタイプが目撃に。
2月に目撃されたプロトタイプに比較するとカモフラージュが薄くなったように見えますが、物理的に構造が変更された部分も多数あるようです(パナメリカーナグリル中央にあるスリーポインテッドスターのカバーも取れた)。
フロントだと、これまでバンパーサイドに片側2枚あったカナードが1枚になり、パナメリカーナグリルの脇にエアインレットが追加。
グリル下の横長エアインテーク形状も変更されているようで、その下のリップにはステーが追加されているようです。
ちなみにこちらが前回目撃されたプロトタイプ。
ヘッドライトにも相違が見られますね。
なお、AMG GTブラックシリーズのプロトタイプにつき、目にするたびに何らかの変更が加えられていて、開発が進んでいることを伺わせると同時に、「まだまだ開発段階」であり、よって発表もまだ先なのかもしれない、と思わされます。
だんだん過激なデザインになってきた
そしてボンネットのデザインも変更され、エアアウトレットの形状にあわせた「パワードーム」状の盛り上がりが見えます。
このパワードームはかつての「300SL」に設けられていたもので、現在ではメルセデス・ベンツのハイパフォーマンスモデルそしてAMGの象徴とも言えるデザインに。
以前のプロトタイプにもボンネット上にエアアウトレットそして周囲の盛り上がりがあったものの、明確に「パワードーム」を連想させるものではなく、しかし今回はどこからどう見てもパワードーム。
サイドについては大きな変化は無いように見えますが、フロントフェンダー後ろのエアアウトレット形状が変更されている模様。
後方から見るとよく分かりますが、エアアウトレットが「一本化」されたようにも見えますね。
ちなみにこちらは以前のプロトタイプで。
エアアウトレットが上部と下部とに分かれているようです。
リアウイング、テールランプ、リアバンパーそしてディフューザーについては直近に目撃されたプロトタイプと大差がないように見えるものの、ナンバープレート下にF1スタイルっぽいリヤフォグが追加されています(ただし暫定っぽい)。
リアウイングは相当に大きく、翼面は「2段重ね」。
ステーの形状も独特ですが、なぜ下に向かってステー左右の幅が狭くなっているのかは不明です(構造上そうしないといけない理由はなく、となるとエアロダイナミクス上の理由があるはず)。
もちろん外観やエアロパッケージだけではなく、サスペンションやブレーキも変更されるのは間違いなく、おそらくは「パワーに頼らず」タイムを出せるセッティングを用いてくると思われ、ニュルブルクリンクにおいてもランキング上位を狙うことになりそうです。
なお、現在メルセデスAMG GT R Proはランキング12位で、「FR」としてはダッジ・ヴァイパーACRの次。
そこから上はミドシップやリアエンジンのみといった状況であり、いかにメルセデスAMG GTブラックシリーズが「優れたハンドリングマシン」であったとしても、それらを打ち負かすのは容易ではないかもしれません。
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メルセデスAMG GTブラックシリーズに積まれるエンジンについてはおなじみ4リッターV8ツインターボになると思われるものの、さすがにライバルに対抗するという性質上、大きくパワーアップされることになりそう。
一説では700馬力に達するとも言われますが、AMG GT R Proではパワーアップがなされておらず、車体の性能のみが強化されていたということを考えると、AMG GTブラックシリーズについても、そこまで大きなパワーアップは行わないだろう、とも考えています。※ただ、過去のブラックシリーズはドカンとパワーアップしている
VIA:CARSCOOPS