| ジンガーは驚くべきことに130台ものポルシェをカスタムしてきた |
さて、クラシックポルシェを独自の解釈でカスタムするジンガー・ビークル・デザイン。
主には964世代、そして993世代の911をベースとし、それを更に前の「901世代」へと巻き戻すというカスタムで知られます。
ただし単に「レトロ風」に加工するだけではなく、各部には現代の素材や技術を盛り込み、さらに卓越したクラフトマンシップを用いることで、クルマを芸術品レベルまで昇華させることでも有名ですね。
そのこだわりようはハンパなく、カスタムには数千万円という高額な費用を請求されるものの、未だに長いウェイティングリストが続いている、とも報じられます(それでも2008年の創業以来、130台をレストアしてきた)。
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アクセントカラーはマットチタン
今回ジンガー・ビークル・デザインが公開したのは「オナーロール(Honor Roll)」と題された911タルガ。※ジンガー送り出すクルマにはそれぞれ名前がつけられている
ボディカラーは上品なグレーメタリック、元来メッキであったパーツはマットチタン調、タルガトップはブラック仕上げ、そして一部にはレトロなメッキ仕上げ。
たとえばウインカーやヘッドライトベゼル、ウインドウモールといった部分はマットチタン、ヘッドライト(プロジェクター式に変更されている)やポジションランプのインナー、ルームミラーのハウジングはメッキ、といった具合です。
リアだとバンパーオーバーライダー、エンジンフード上のルーバー、タルガバー、テールランプベゼルがマットチタンに。
前後バンパー形状はオリジナルへと改められ、リアフェンダーは拡大されているように見えますね(エンジンフードもダックテール化されている)。
ジンガー・ビークル・デザイン”オナーロール”のインテリアはこうなっている
そしてこちらはオナーロールのインテリア。
ブラックとオレンジレザーに張り替えられ、しかし全体的にシックなイメージです。
ステアリングホイールのスポーク、パーキングブレーキ、ペダルやフットレスト類はブラックへ。
ステアリングホイールに巻かれたブラックレザーにはホワイトステッチ、そしてホーンボタンはポルシェの型押しがなされたレザーです。
もちろんカーペットやマットも完全に改められ、サイドシル部分にはボディカラー同色の塗装も見られます。
ダッシュボードには「ジンガー・リイマジンド」のプレート。
後席はこんな感じ。
簡素な座面、そしてその周囲にはボディカラー同色のパネルが装着されています。
ジンガーにしては珍しく、シート表皮はイントレチャート(編み込みレザー)ではなくパーフォレイト(穴あき)。
ジンガーが用いるレザーはいずれも最上級のもので、「(野球)グローブのような匂いがする」、と言われます。
こちらはフロントトランク内。
見る限りではアッパーマウントも補強され、外装パーツと同じくチタンカラーに。
こういった、普段は見えない部分までのこだわりがオーナーの「満足度」を高めるのでしょうね。
タワーバーもボディカラー同色にペイントされており、その前にあるスピーカーのような物体はフューエルフィラーキャップ。
全体的にはキルティング仕上げがなされたレザーで覆われ、クラシカルなボタンで開閉するポケットつき。
こういったクラシカルな仕様を手掛ける一方、ジンガーはウィリアムズと組んで「究極の走りを実現する」ポルシェ911DLSを公開しており、その懐の深さが伺えます。
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VIA: Singer- Facebook