| いくつかのリークによってもはやそのスタイルは隠すことができないところまで来ている |
さて、先日リークそして公式にプロトタイプが公開された(フルモデルチェンジ版)新型メルセデス・ベンツSクラスですが、それらをもとに韓国のレンダリングアーティストが予想CGを公開。
これまでのリーク内容が比較的明瞭であったこと、そしてこれまでにもプロトタイプがいくつも目撃されていたことからもかなり精度の高い作品となっており、このまま登場してもおかしくない、というほどの出来栄えです。
フロントについては新型Eクラス同様のイメージと言ってよく、フロントグリルは変形7画系とも言える形状となり、かつ前方に突き出すことで立体的に。
ヘッドライトは小ぶりで丸みを帯びた形状を持っていますが、これは近年のメルセデス・ベンツが好んで採用するデザイン言語=「Sensual Purity=官能的純粋」を表現したものだと思われます。
これは可能な限り段差や継ぎ目、エッジを無くしてシルエットやディティールともに滑らかにしてゆくというもので、これにしたがってここ最近発表されたメルセデス・ベンツは「ヌルリ」とした表面を持っているわけですね。
-
新型メルセデス・ベンツSクラス内外装が完全リーク!突き出したフロントグリル、新次元のインテリアなど過激に高級感を主張
| メルセデス・ベンツSクラス史上、もっとも大きな変化となりそうだ | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49888790717/in/datep ...
続きを見る
近代の自動車における最大の差別化は「デザイン」
なお、各社ともそれぞれのデザイン戦略を採用していて、メルセデス・ベンツは上述の通り「車体全体で」その美意識を表現しており、BMWはとくにフロントのインパクトを重視し、具体的にはキドニーグリルの巨大化。
アウディは「ヘッドライトやテールランプの発光グラフィックまで」をも含めた先進性、そしてエッジとシャープさを内外装含めて体現しているように思います。
こういったデザイン重視の傾向にはいくつか理由があると思いますが、大きなものとしてはまず「ブランディング」。
たとえその車種を知らなかったとしても、統一されたデザイン言語を採用していれば、「あ、これはメルセデス・ベンツの新型車なんだな」「メルセデス・ベンツはこんなクルマも作っていたのか」と理解する人も出てくるということに。
デザインを統一していてば、そのブランドのクルマが(車種やグレード問わず)増えれば増えるほど人々がそのデザインを目にする比率が高まり、そのブランドのプレゼンスも高まる、ということになります。
加えて、もう一つの(デザイン重視の)理由としては「デザインがクルマの選択における最大の要素になった」ということ。
現代においては性能やパッケージングが逼迫しており、メーカーごとの技術力の差が小さくなっています(技術が進歩したこともあるが、提携や、サプライヤーからの調達比率上昇によって内生率が下がったということもある)。
そういった状況でどうやって差別化をするかというと「デザイン」より他にはなく、よって各社のデザイン偏重傾向がより強くなっているのかもしれません(特に中国はデザインに重きを置くことが多く、著名デザイナーの獲得や起用が多い)。
-
まったく偽装のない新型メルセデス・ベンツSクラスが工場からリーク!クロームパーツ多数、より高級そしてよりスタイリッシュに
| おそらくはV12エンジン搭載モデルと思われる | ここ最近、活発に新型車のリーク画像を紹介しているインスタグラムアカウント、@CocheSpias氏(そのうち消されそうだ・・・)。今回は新型ゴルフ ...
続きを見る
実際のところ、各メーカーサイトにおいても、各モデルの性能においては前面に押し出しておらず、それらを知ろうと思えばかなり深い階層に行ったり、別途諸元表を見なくてはならない場合も。
そういった理由にて現在各自動車メーカーは「デザイン重視」、かつ「他者といかに差別化を図るか」という方向に動いているということになりますが、メルセデス・ベンツの場合は上述のように「段差」「エッジ」を極力廃止し、より少ない面と継ぎ目にて車体を構成する、という考え方。
なお、新型Sクラスにおいてはエクステリアによりもインテリアの方にその傾向が強く見られるようで、リークされた内装画像を見ると、これまでのSクラスとまったく違いうデザインを持っていることもわかりますね。
-
【動画】折悪しくリークのあった新型Sクラス。今回は本家メルセデス・ベンツがティーザー画像を公開
| なかなかメルセデス・ベンツは「知りたいところ」を見せてくれない | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49889209237/in/datep ...
続きを見る
VIA: AtchaCars