| メルセデス・ベンツは「FR最速」ではなく「市販車最速」を狙うようだ |
メルセデス・ベンツはAMG GTシリーズ最強、そして同社史上最強でもある「メルセデスAMG GTブラックシリーズ」を発表したところですが、今回カモフラージュシートで覆われた謎プロトタイプが目撃に。
すでにその姿は公式に公開されているために今さら外観を「隠す」必要がないと思われるものの、ニュルブルクリンクタクシー会社「Fastabast Taxi Experience」によれば、メルセデスAMGは720馬力という驚愕の出力を(発売までに)さらに向上させ、エアロパッケージについても改良を加える可能性がある、とのこと(同社は、メルセデスAMG GRブラックシリーズ発表前に画像やスペックを公表しており、情報の信憑性は高い)。
メルセデスAMG GTブラックシリーズは「市販車最速」を目指す
そして同社によると、「まだまだ改良を行う」理由として、メルセデスAMGはこのAMG GTブラックシリーズにて「ニュルブルクリンク市販車最速」を目指すからだ、と主張。
なお、メルセデスAMG GTブラックシリーズはニュルブルクリンクを6:58(ニュルブルクリンク市販車最速には13秒ほど足りない)にて走行したと言われていますが、このタイムはメルセデスから公表されておらず、もしかすると「このタイムに納得しておらず、さらにタイムを更新する予定がある」からだとも思われ、これもファスタベスト・タクシー・エクスペリエンスの言い分に「うなずける」部分です。
そしてファスタベスト・タクシー・エクスペリエンスによると、すでにこの「改良型」メルセデスAMG GTブラックシリーズはニュルブルクリンクを6:40にて走ったとされており、これが事実であれば、現在ニュルブルクリンク最速王者であるランボルギーニ・アヴェンタドールの6:44.97を5秒近くも短縮するということになって、まさに「驚異的なタイム」。
なお、今回公開された画像を見るとフロントスプリッター形状が変更されていることがわかり、ファスタベスト・タクシー・エクスペリエンスによると「720馬力から、840〜870馬力にまで出力が向上している」とのことで、こちらも事実だとすると「驚愕の馬力」。
6:40というタイム、850馬力前後という出力もにわかに信じ難く、特にタイムについては「FRがこれだけのタイムを出すのは、いかにパワーがあったとしても難しい」と考えられます。
仮に6:58であればまだ納得の範囲ではありますが、実際に6:40を達成したとすると、メルセデスAMGはそのために多くを犠牲にしたと思われ、となるとこの「改良版」は記録達成用のためのスペシャルモデルであり、ごく一部のドライバーに向けた少量限定モデルとなりそうですね。
参照:Fastabast Taxi Experience
新型メルセデス・ベンツSLは鋭意開発中
そして久しぶりに目撃されたのが新型メルセデス・ベンツSLのプロトタイプ。
以前にも一度目撃されているものの、今回のスパイフォトともども偽装が厚く、その下の姿を想像しにくい状態です。
なお、新型メルセデス・ベンツSLは次期メルセデスAMG GTと車体を共有するとされ、そのルーツに近い「スポーツカー的」性格を強めるとされています(これまでのSLはスポーツカーというよりはGTカー的だった)。
実際にプロトタイプを見た印象だと、現行AMG GTにも通じる「ロングノーズ・ショートデッキ」、さらにはクラシカルなスタイルを持つようにも思えますね。
加えてルーフはメタルトップからソフトトップへと変更され、トップレンジの「73e」についてはエレクトリック化のうえ4WD化され、さらに出力は800馬力に達する、とも。
メルセデス・ベンツというと、かつては「とんでもない馬力」を発生することで知られるメーカーではあったものの、最近はほかメーカーにちょっと押され気味だったのもまた事実。
しかしながら、上述の「AMG GTブラックシリーズ改良版」といい、また「過激なまでにパワフル」だったメルセデス・ベンツ時代を彷彿とさせるモデルがいくつか登場するもとになりそうですね。
参照:Motor1