| ヒュンダイは豊富な資金力にモノを言わせてプロモーションに多額のコストを投じている |
さて、ここしばらくはBTSと共同にてプロモーションを行っているヒュンダイ。
日本においても公式ウエブサイトをリニューアルしていますが、今後展開するイベントにおいてもBTSとのコラボレーションを強調してゆくようですね。
そんなヒュンダイですが、今回「IONIQ(アイオニック)」なる新ブランドを立ち上げることを予告していて、これはエレクトリック専門ブランドとして機能し、今後4年間で3モデルをリリースする、とのこと。
ヒュンダイはIONIQブランド立ち上げのためにオリジナルソングも用意
そして9月はじめにヒュンダイからリリースされた動画ではオリジナルソング(けっこういい曲)そしてBTSのメンバー、3月に発表された「プロフェシー・コンセプト」が披露されており、その意気込みが伝わってくる内容です。
なお、曲の中では、ブランド名を覚えてもらうことを第一に考えていると思われるため「IONIQ」を連呼しており、ヒュンダイのマーケティング部門の責任者によれば「このヒュンダイとBTSとのコレボレーションソングがブランドのファンを拡大し、ヒュンダイのクリーンモビリティに対する顧客の注意を惹くことを願っている」。
EVということでけっこう車両本体価格は高いとも思われ、となるとBTSのファン層と実際の購買層とはあまりオーバーラップしないようにも思いますが、ヒュンダイとしてはまず「新ブランドを覚えてもらう」ことを第一義に考えているのかもしれません。
なお、CMにおける音楽は思っている以上に重要で、日本での調査においても、CMソングとそのブランドイメージ、商品に対する思い入れがある程度リンクしている、という結果も明らかになっています。
IONIQブランドからはどんなクルマが?
そしてIONIQブランドから登場すると言われる3台ですが、これは「IONIQ5」「IONIQ6」「IONIQ7」だと見られ、IONIQ5は以前に発表された「45EVコンセプト」をベースにした車になるものと思われます。
これはヒュンダイが1974年にジョルジエット・ジウジアーロによるデザインにて発表した「ポニー・クーペ」を現代風に解釈したものですが、ジョルジエット・ジウジアーロが主宰していたイタルデザインによれば、これは(やはりジウジアーロのデザインによる)デロリアンDMC-12のインスピレーション元である、とのこと。
そしてIONIC6は「プロフェシー・コンセプト」をベースとしたセダン、IONIC7はクロスオーバーになると言われ、プロフェシー・コンセプトはなんとも言えない、ウナギイヌのようなルックスを持つクルマです。
なお、45EVコンセプトはカクカク、プロフェシー・コンセプトはヌルっとしたデザインを持っており、これらを実際に発売する際、大幅に手直しして「IONIQブランドとしての統一性」を出してくるのかどうかはちょっと不明。
ただ、ヒュンダイは以前に「他の自動車メーカーのように、金太郎飴デザインを用いることはない」と(すでに離職したデザイン責任者、ルク・ドンカーヴォルケ氏が)語っていたので、それを貫くとすれば、たとえ同じブランド内からの発売であっても、デザインを完全に切り分けるのかもしれません。