| いかに軽量といえどこのタイムはにわかには信じがたい |
空冷ポルシェのレストモッドというとジンガー・ビークル・デザインがよく知られるところですが、2017年に発表され、2019年にデリバリーが開始した「ガンサー・ワークス(Gunther Werks)」がどうも台風の目となりそうな予感です。
現時点で発売されているのは「400R」のみではあるものの、この400Rが米国のサーキット、ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカにてマクラーレンP1並みのタイムを記録してちょっとした話題となっているようですね。
ガンサーワークス400Rのタイムはハイパーカーと同等
このガンサーワークス400Rは993世代の911をベースとしており、コンセプトは「もしポルシェが993を現代に至るまで改良し続けていたら」。
つまり水冷エンジン採用の996へとスイッチせずに”空冷のまま進化していたら”ということになりそうですが、ヘッドライトにはLEDのリングが内蔵されたり、テールランプは992世代の911のように「LEDバー」を備えるなど現代的。
搭載されるエンジンは4リッター自然吸気フラットシックス(もちろん空冷)で、許容回転数は8,100RPM、そして最高出力は431HP。
ガンサーワークス400Rは徹底的に軽量化
なお、このガンサーワークス400Rは25台限定、価格は約5800万円にて発売されていますが、ボディパネルはすべてカーボンファイバー製に置き換えられ、リアフェンダーは左右7.5センチづつ(左右で15センチ!)拡大されることに。
ガンサーワークス400Rのインテリアはこうなっている
もちろんカーボンファイバーの使用は軽量化のためということになり(400Rの車体重量は1,133kg)、しかし一方ではラグジュアリーさも追求され、ダッシュボードやドアパネル、シートは高品質なレザーに張り替えられています。
リアシートは「レス」、そしてカーペットのかわりにはカーボンファイバー。
ただしこのカーボンファイバーにはアクセントのためかリブが設けられ、「PORSCHE」の文字も。
ステアリングホイールのグリップ部にも「PORSCHE」文字が見られ、強いポルシェ愛が伺えます。
サーキット走行においてガンサーワークス400Rは素晴らしいタイムを記録
そしてガンサーワークス400Rがコースイン。
記録したタイムは1:30.99で、これはマクラーレンP1の1:30.71、ポルシェ918スパイダーの1:29.89といったタイムと比較しても遜色がないもので、いかにチューニングが施されているといえど、ベースが993世代の911であり、エンジンが空冷ということを考えると大きな驚きでもあります。
さらに驚くのはエンジン出力が「わずか」431HPということですが、この数字にて、出力が倍程度のハイパーカーと同等のタイムを記録している、というのは「いかにベース車両の素性が優れているかを示している」とも言えそうですね。
ガンサーワークス400Rがサーキットを走行する動画はこちら
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参照:Autocar