| 結局はF1マシンに積まれることはなく、レースではその実力を証明できないままに終わる |
純粋に競技のために製造されたエンジンは美しい
さて、非常に珍しい「アルファロメオ製のF1エンジン」が販売中。
これは1990年のF1シーズンのために15基のみが作られたものだそうで、リジェに積むために製造されたと紹介されています。
ただし結果的にリジェはアルファロメオではなくコスワースのエンジンを選択したため、最終的にF1を走ることはなく終わったわけですが、アルファロメオはこの620馬力を発生するV10エンジン(V1035)を164プロカーへと搭載することに。
「プロカー」といえばBMW M1
なお、プロカーと聞いてすぐに思い出すのは「BMW M1 プロカー」ですが、1990年代のプロカーは世界各地で開催されるF1レースをサポートするために導入が検討されたものだそうで、ワンメイクではなく「どのメーカーのクルマでも参加でき」、F1マシンを市販車風に改造した車輌で参加するのが決まりだったとされています。
よって、この「164プロカー」もまたミッドシップという、市販車とはまったく異なるレイアウトを持っていたわけですが、残念なことにアルファロメオ以外がこの「新」プロカーへと参戦する意向を示さなかったためにプロカーの開催が流れてしまったようですね。
要するに、アルファロメオはこのエンジンをF1用に製造したもののF1マシンに載ることはなく、そしてかわりにプロカーに載せようとするもプロカーはレースそのものが開催されなかったために「実戦で使用されることはついぞなかった」という不遇の時代を過ごしています。
販売はオークション形式にて
今回このエンジンはオークション形式にて販売されていますが、現時点でその価格は約70万円ほどにとどまっており、その歴史的価値、希少価値、そもそも「F1用である」ということを考えるとあまりに安い価格だと言えるかもしれません。
なお、ぼくは自宅にこういったエンジンを飾りたいと考えてはいるものの、美しいエンジンはやはり高価であり、なかなか手を出せずにいます。
アルファロメオのF1用V10エンジンを積んだ「164プロカー」の動画はこちら
合わせて読みたい、エンジン単体での販売関連投稿
-
ホンダがシビック・タイプRのエンジン単体にて販売を開始!エンジン単体で約70万円、ECU等込みのフルセットだと94万円
| シビック・タイプRのエンジンはコンパクトで汎用性が高く、おそらくは売却時の価格も高い | さて、アメリカでは一般的な「クリートエンジン」。これは自動車メーカーが販売する「交換用エンジン」ということ ...
続きを見る
-
「めったに出ない(はじめて見た)」、ランボルギーニのV12エンジン単体が販売中。レア度からするとフェラーリ製V12エンジンよりも上
| 積まれていたのはムルシエラゴ・ロードスター、走行わずか7,052キロ | OLYMPUS DIGITAL CAMERA ebayにて、ランボルギーニ・ムルシエラゴ・ロードスターに積まれていた「エン ...
続きを見る
-
なんとラ・フェラーリの「エンジン単体」がオークションに。いったい「車体」はどうなった?
| いまだかつてない大物登場 | なんとラ・フェラーリのエンジン単体がebayへと出品。 「2017年製のラ・フェラーリから取り外したエンジン」とされており、となるとすでに生産が終了した500台限定の ...
続きを見る
参照: Collecting Cars