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【動画】50年ぶりに復刻された「ランボルギーニ・カウンタックLP500プロトタイプ」初公開!外装ディティール、インテリア、そしてエンジンサウンドも

2021/10/05

50年ぶりに復刻された「ランボルギーニLP500プロトタイプ」初公開!外装ディティール、インテリア、そしてエンジンサウンドも

| 思ったよりも、市販モデルとのLP400との差異が大きかった |

復刻版カウンタックLP500プロトタイプの価格は約2億9000万円とも言われるが

さて、ランボルギーニは先日、「カウンタックの始祖であるコンセプトカー、カウンタックLP500プロトタイプ(コンセプト)を1台のみ、当時のスペックのまま、フルスクラッチにて復刻した」と発表していますが、今回その個体がコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステにて展示されることに。

カウンタックの歴史はこのLP500からはじまっており、1971年に発表された後、様々な改良がほどこされた生産スペックとして「LP400」が誕生することに。

そしてこのLP500なくしてはLP5000Sもクワトロバルボーレもアニバーサリーも、そしてその後のディアブロやムルシエラゴ、アヴェンタドールも存在せず、まだ見ぬ「アヴェンタドール後継モデル」もまた違ったものとなっているのかもしれません(ランボルギーニが、この特徴的なシザースドアを採用していなかった可能性すらある)。

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ランボルギーニが「カウンタックの元祖」、LP500プロトタイプを現代に再現!当時の実車はすでに失われており、記録と記憶を頼りにゼロから作り上げる
ランボルギーニが「カウンタックの元祖」、LP500プロトタイプを現代に再現!当時の実車はすでに失われており、記録と記憶を頼りにゼロから1台のみを作り上げる

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ランボルギーニ・カウンタックLP500プロトタイプはこんなクルマ

そしてこのカウンタックLP500プロトタイプは、数年前にランボルギーニ愛好家がランボルギーニに対して生産を依頼したことからそのプロジェクトが始動したといい、これを担当したのは同社デザイン部門のチェントロスティーレ、そしてレストアを担当するポロストリコ。

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オリジナルのカンタックLP500プロトタイプは、1974年のクラッシュテストで破壊されているために現存せず、よって今回は当時の記録、そして関係者の記憶を頼りに再現されることとなっていますが、シャシーそのものも(市販モデルの)カウンタックとは異なる構造を持っており、文字通り「ゼロベースから」作り上げられたとアナウンスされています。

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具体的には、オリジナルのLP500プロトタイプにかかわる文書、写真、ミーティングレポート、図面を分析し、さらにLP400の3Dスキャンを使用して車のデザインを再現したとのこと。

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市販モデルである「LP400」とはいくつか相違があり、まずはエンジンについて、同じV12ながらも排気量4971ccであること。

当初はこの「5リッター」V12を積む予定であったものの、操縦安定性の面から、市販モデルでは4リッターV12へとダウンサイズされたと言われます。

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そしてボディサイドにはNACAインテークがなく、よって「普通っぽい」ドアハンドルが採用されていますが、ウインドウモールがクローム仕様であったり、ウインドウ後ろのエアインテーク形状が異る(LP400に装着される”弁当箱”がなくフラット)という相違も。

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リアフードのメッシュも「クローム」。

当時はクロームがもっとも耐久性の高いフィニッシュだったのかもしれませんね。

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テールランプはクリアレッドの「板」をビス止めするという構造(もちろん当時のままを再現したのだと思われる)。

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ただしその基本的なプロポーションは変わっていない

なお、こういった「市販モデルとの相違」はあるものの、全体的なプロポーションはほぼ変わっておらず、LP500プロトタイプの完成度がいかに高かったかもわかりますね。

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ちなみにこの「シザースドア(一般にはガルウイングドアとしての認知度のほうが高い)」は構造上の必然から生まれたもの。

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カウンタックはV12エンジンを縦に(リアミッドに)マウントしていますが、そのためにコクピットが前に移動してしまい、ドアを開閉するためのヒンジも前に移動してしまいます。

そうなると通常のドアのようなヒンジを(ホイールハウスとの位置関係にて)設けることができず、どうやってドアを開閉させようかと考えてきたときに出てきたのがこのシザースドアだったと伝えられており、いかにマルチェロ・ガンディーニが「実用的な」デザインを行う人物であったかがわかるエピソードだと思います。

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ちなみにテールランプはこんな風に発光。

おそらくは当時のまま「(LEDではなく)電球」なのでしょうね。

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タイヤはピレリの協力を得て当時のまま(ただしコンパウンドは最新)のサイズ、トレッドパターンにて新規製造されています。

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ランボルギーニ・カウンタックLP500プロトタイプのインテリアはこうなっている

そしてこちらは初公開となる、ランボルギーニ・カウンタックLP500プロトタイプのインテリア(公式プレスリリースでは紹介されていなかった)。

当時の内装の画像も公開されていないと認識しているので、「歴史上、はじめて」その内装がお披露目されたことになるのかもしれません。

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見たところ市販モデルのカウンタックLP400とは全く異なるように見え、シート、ダッシュボード、センターコンソール、ステアリングホイール等全てがこのクルマ専用となっているようですね。

「ビス」が多用されていますが、ディアブロあたりまでのスーパーカーは「内装ビス留め」が当たり前だったな、と懐かしく思ったり。

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ステアリングホイールはかなり独特な形状を持っていて、そのスポークとグリップとの間から見えるメーターは、左にアナログ式のスピード計、おそらくは右にタコメーター。

中央にあるオレンジやレッド、イエローのパネルが何を表示するものなのかは不明です。

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シートは車体に固定されており、これはカウンタックLP500プロトタイプの1年前に発表された、ベルトーネによる「ランチア・ストラトスHFゼロ」と同様の構造とデザインですね(ストラトスHFゼロも、”下1本スポーク”のステアリングホイールを持っている)。

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カウンタックLP500プロトタイプの価格は「不明」

なお、このカウンタックLP500プロトタイプの価格については公的にアナウンスされておらず、しかし今回公開された動画では「264万ドル(日本円で約2億9000万円)」だとも。

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ただしこの数字もどこから出てきたのかはわからず、しかし「フルスクラッチで」数年かけて1台のみが製造されたことを鑑みるに、この金額ではすまないだろう、とも考えています。

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ランボルギーニ・カウンタックLP500プロトタイプが走行する動画はこちら

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参照:Automotive Mike

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