| 可能性はゼロではないが、その実現性は現時点では「低い」と考えるのが妥当だろう |
ボクとしてはぜひフェラーリにマニュアル・トランスミッションを復活させてほしいところだが
さて、フェラーリは11月に最新限定モデルを発表すると言われ、それは1960年代のレーシングカー、330 P4をイメージしたものだというのがもっぱらのウワサ。
実際に「330 P4風のリアウイングが隠されている」と思われる偽装付きのプロトタイプが目撃されていますが、今回厳選された顧客に対して発表イベントの招待状が送られており、そのイベント招待状に添付されているプレゼントがあまりにクールだとして話題に。
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やはり最新限定モデルは「過去のフェラーリをモチーフ」?
そして今回顧客に送付されたプレゼントはなんと「過去のフェラーリのマニュアル・トランスミッション(のシフトゲート)をモチーフに」したもの。
これを見ると最新限定モデルは「過去のフェラーリ」をモチーフにしているということがわかり、この限定モデルはフェラーリのラインアップの一つ「ICONA(イコーナ)」からリリースされることがまことしやかに囁かれ、そしてICONAシリーズは「フェラーリの過去のエッセンスと、最新テクノロジーとの融合」が一つのテーマだとされるため、1960年代の「華やかりし頃」のフェラーリをモチーフとするのは至極当然かもしれません。
この新しい限定モデルはラフェラーリ・アペルタをベースにしているといいますが、ラフェラーリ・アペルタはF1直系のハイブリッドシステム(HY-KERS)を持つハイパーカーであり、これに1960年代のデザインを組み合わせるというのは非常に魅力的なレシピだと思います。
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今回送付されたプレゼントはいかにもスーパーカー的なオープンゲートを金属にて再現したものですが、「リバースロック」がついていることもわかり、これは「誤って」リバースにギアを入れてしまうことを防ぐための構造です(バックする際はロックを指で解除し、隙間を作ってリバースに入れる)。
もちろんこれは330 P4にも採用されていた構造であり、これを見ると、やはり噂通りに新型限定モデルは「330 P4モチーフ」だと考えていいのかもしれませんね。
まさかフェラーリがマニュアル・トランスミッションを作るとは
そして何よりも驚かされるのは、フェラーリがマニュアル・トランスミッションを再び作る可能性が出てきたこと。
フェラーリはマニュアル・トランスミッションを廃止して久しく、2016年には「二度とマニュアル・トランスミッションを作ることはない」とも明言していますが、今回の「330 P4オマージュ」について、それが撤回されることになるのか、もしくは「マニュアル風」ゲートが設けられるだけで、実際にはデュアルクラッチ・トランスミッションが積まれるのか(これはさすがに非難を浴びそうだ)現時点ではまったく不明。
実際にマニュアル・トランスミッションが積まれるであろう理由としては今回の顧客へのプレゼントに加え、「ガソリンエンジン時代最後」を飾るにふさわしい話題を提供すること、そのモデルによってフェラーリの歴史を再確認させてブランド価値をさらに向上させること、もちろん新興スーパーカー/ハイパーカーメーカーに加えてランボルギーニやマクラーレンとの差別化といったところ。
反面、マニュアル・トランスミッションを「採用しないだろう」という理由としては、ハイブリッドとMTとは相性が悪いこと(ただ、この330 P4オマージュはハイブリッドを積まないというウワサもある)、MTだと環境規制の達成が難しいこと、現行ラインナップにMTが存在しないため、とんでもなくコスト高になってしまうこと(ロードカーとしてのホモロゲーションの取得も困難)。
ただ、この新しい限定フェラーリは「限られた顧客のための、コレクション価値の高い、少量生産モデル」なので、様々な懸念(とくにコスト)は問題とならないのかもしれません。
ぼくとしては「この限定フェラーリに、マニュアル・トランスミッションが積まれると面白そうだ」とは考えるものの、しかし実際には「このプレゼントは330 P4をイメージさせるためのものであって、実車とは機能的な関係性がないんじゃないかとも考えており、現時点では「ぬか喜び」にならないよう、過度な期待は寄せないようにしています。
ちなみに、同封される招待状には「11月にイタリアで開催されるアンテプリマのプライベートイベントで、このクルマを実際にご覧いただきたいと思います」という記載、フェラーリのマーケティング・チーフであるエンリコ・ガリエラ氏のサインが見られます。
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参照:Varryx