ポルシェが911GT3をさらに速くする「ニュル必勝キット」MRパッケージを発表！この装着によって反則レベルにまでパフォーマンスが向上するもよう

｜　ポルシェはこのMRパッケージを積極展開するようだ　｜

ただし今回はどれくらいニュルブルクリンクのラップタイムが向上するのかは明かされていない

さて、ポルシェは991世代の911GT3 / GT3RSと911GT2RSとに「MRパッケージ」を展開していますが、今回新しく992世代の911GT3に対してもMRキットを発表。

これはポルシェ傘下にあるレーシングチーム「マンタイ・レーシング（もともとはプライベートチームだったが、ポルシェにて勝利を重ねるうちにポルシェが出資を行い、その後に買い取った）」が欧州向けに展開しているオプションパッケージです。

ちなみにこのMRパッケージが表に出てきたのは、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJが「ポルシェ911GT2RSが持っていた、ニュルブルクリンク市販車最速記録を破って王座を獲得したこと」に端を発しており、ポルシェがこのランボルギーニの記録に対抗するために投入したのが「MRパッケージを装着した911GT2RS」。

ポルシェは「ニュルブルクリンクで一番」でなくてはならない

果たして見事ポルシェは911GT2MRにてアヴェンタドールSVJの記録を打ち破ることになりますが、今度は”伏兵”メルセデスAMG GTブラックシリーズがポルシェ911GT2MRの記録を上書きすることとなったわけですね。

そこでポルシェは「自身がニュルでナンバーワンでないと我慢ならん」ということでこのMRパッケージをもう一段アップグレードし、この新しいMRパッケージを装着した911GT2RS MRでメルセデスAMG GTブラックシリーズを撃破することになりますが、とにかくこのMRキットというのは「ニュル必勝パッケージ」ということになり、今後ポルシェのGT系に拡大設定されることになりそうです。

992世代のポルシェ911GT3用「MRパッケージ」はこんな内容を持っている

そして今回発表されたポルシェ911GT3用MRパッケージにつき、これはエアロダイナミクス、サスペンション、ブレーキがアップグレードされ、さらに新しいホイールセットが装着されています。

開発責任者のステファン・マゲス氏によれば、「新型車の性能向上は大きなチャレンジだったが、車の本質的なDNAに大きな変更を加えることなく実現できたと」コメント。

エクステリアデザインを見てみると、フロントスプリッター、フロントバンパーのカナード、カーボン製リアウィング、リアディフューザー、さらにゴールド仕上げのマンタイ製OM-1リム、そしてリアアクスルにはエアロディスクが取り付けられており、このエアロディスクは「風を上に巻き上げ」リアウイングに効果的に風を当てるという効果がある、と伝えられています。

そのほかマンタイ製の4ウェイアジャスタブルサスペンションキット、強化ブレーキラインセット、新しいブレーキパッドなどを装備し、ハンドリングとブレーキングが向上しているようですね。

ポルシェ911GT3のエンジン本体には手が入らず

なお、もともと積まれる自然吸気の4.0リッターフラット6はノーマルのままだといい、最高回転数は9,000rpmと最高出力510馬力、最大トルク469Nmは変わらず。

トランスミッションにも変化はなく、7速PDKもしくは6速マニュアルの両方に対応しています。

「エンジン含むパワートレインに変化がない」のは「手を入れる必要がない」からだとも受け取ることができ、それだけポルシェ911GT3のポテンシャルが高いと考えることもできそうです。

もちろん、このMRパッケージの開発に際し、マンタイレーシングはニュルブルクリンクにて周回を重ねており、マンタイレーシングのマネージングディレクターであるニコラス・レーダー氏によると、「ノーマルのGT3がすでにニュルブルクリンクにおいて先代よりも17秒も速いのだから、このパフォーマンスキットでどれだけ速くなるか楽しみだ」とのこと。

もちろんこのMRパッケージを装着したとしてもポルシェの保証を継続することができ、おそらく今後ポルシェはこのMRキットを装着した911GT3にてニュルブルクリンクにアタックすることになるものと思われ、続報が待たれるところです。※現時点では992世代の911GT3用MRパッケージの価格は公表されていない

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