おそらくは世界で最も走行距離が短い？納車からわずか43kmのみというポルシェ・カレラGTが販売中。またしてもカレラGT最高取引額を更新か

｜ ポルシェ・カレラGTはブガッティEB110とともに急激に価値を上げているスポーツカーの一つ ｜

この走行距離、そしてカラーコンビネーションを見る限り、オーナーは将来的な値上がりを期待して購入し保管していたようだ

さて、ここ最近立て続けに最高売買価格の記録が更新されているポルシェ・カレラGTですが、またしても記録が更新されそうな予感。

というのも、つい最近200万ドルオーバーにて取引されたカレラGTの走行距離は400キロであったものの、今回中古市場に売りに出されているカレラGTの走行距離はわずか43キロにとどまるため。

このカレラGTは1,270台が生産されたうちの154台目で、ボディカラーはもっともポピュラーなGTシルバーメタリック、インテリアカラーも一番人気のあったテラコッタ。

おそらくは新車購入時、「将来的に値上がりすることを見越し」、もっともポルシェらしい、流行に左右されないボディカラーを選択したのだと思われます。

今回売りに出されているポルシェ・カレラGTはこんな仕様を持っている

そこで今回販売されているカレラGTを見てみたいと思いますが、走行距離は43キロなので文字通りの新車コンディション。

ホイールは標準のシルバー（おそらくは通常の選択肢の範囲ではこれしか選べなかったと記憶）、そしてセンターロックナットは左側がレッド、右側がブルー（ナットを締め付ける際に回転方向性があり、左右で間違えないようにカラーが変えられている）。

ブレーキはカーボンセラミック、キャリパーはイエロー。

なお、ポルシェのクルマはグレードや機能によってブレーキキャリパーのカラーが固定されており、たとえばカーボンセラミックディスク装着（PCCB）の場合はイエロー、そしてタングステンコーティングディスク（PSCB）の場合はホワイト（一部モデルでは、ブレーキキャリパーにブラックを選択できる）。※PSCB装着車は見たことがないな・・・。

反面、フェラーリやランボルギーニ、マクラーレンだとブレーキキャリパーのカラーを自由に選ぶことができますね。

サイドマーカーは「オレンジ」なので、北米仕様ということになりそうです。

ドアミラーは特徴的なV字ステー。

リアの「Carrera GT」モデルネームも「マットシルバー」のみの選択肢だったと記憶しています。

エンジンはレーシングカー由来の5.7リッターV8自然吸気。

トランスミッションはマニュアルのみとなっていますが、この「大排気量自然吸気エンジン＋MT」という組み合わせが近年になって”アナログ”だと再評価されているわけですね。

ポルシェ・カレラGTのインテリアはこうなっている

ステアリングホイールやメーターは当時の911と基本的に共通です。

ポルシェの場合、「市販車とレーシングカーとで共通のパーツを使用する」「少量生産モデルと量産モデルとで共通のパーツを使用する」例が多々見られますが、これはコストダウンというわけではなく、量産車であっても最初から最高のスペックでパーツが作られているため、それを上位モデルやレーシングカーで使用したとしても機能上差し支えがない、ということを意味します（最近は、商業的な理由によって差別化が設けられるケースが多くなっている）。

センターコンソールは「細く」、これは左右のシートを接近させ、ロールセンターを最適化する意味があるものと思われます。

なお、コンソール上のスイッチ類はカレラGT専用です。

今回のカレラGTについては、直近の最高落札記録よりも150万ドルほど高い値付けにて販売されてはいるものの、カレラGTの価格はすぐに300万ドルを超えてさらに上昇する可能性が高く、となると「おそらく世界でもっとも走行距離の少ない」カレラGTをこの時点で手に入れておこうと考える人がいてもおかしくはないのかもしれず、意外と「売れてしまう」んじゃないかとも考えています。

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参照：duPont Registry