| カレラGTは失われゆく一つの時代の象徴、そしてピュアスポーツの象徴として再評価を受けているのだと思われる |
フェラーリのスペチアーレ各モデル、レクサスLFAも同様に価格が上昇中
さて、コロナウイルスの蔓延によってクラシックカーやスーパーカーの中古相場は「大きく下がる」と予想されたものの、実際には大きく上がっており、とくにフェラーリのスペチアーレモデル、レクサスLFA、ポルシェ・カレラGTなどが大きく価格を上げている、と報じられています。
その理由は定かではないものの、「お金を持っていても何が原因で死ぬかわからず、であれば生きているうちに好きなことにお金を使ったほうが良いと考える人が増えた」「旅行や飲食よりも、自分の内向的な趣味にお金を使うほうがじつは楽しいということがわかった人がけっこういた」からだとも。
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とくにポルシェ・カレラGTの中古価格は「高騰」
そして米大手中古車売買サイト「ブリング・ア・トレーラー」は2021年に史上最高額の売買額を記録したと報じられており、それには「販売量の増加」とともに「販売単価の高額化」が大きく関連しているもよう。
実際のところ「その車種で過去最高額」を記録した例がいくつかあり、ポルシェ・カレラGTもそのひとつ。
つい先日は190万2000ドル(日本円で約2億2000万円)という価格を記録し「カレラGTの落札額」が更新されたばかりですが、そこから1月もたたないうちに「200万ドル(2億3000万円)」にて記録が書き換えられることとなっています。
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なぜ、このカレラGTの価格はそこまで上がったのか?
なお、今回200万ドルを記録したカレラGTのボディカラーは「GTシルバー」で、つまりは「よくあるカレラGT」。
つまりは希少色ではなく、それでも価格が上がったのには理由があり、走行距離がわずか250マイル(約402キロ)にとどまっているから。
そしてもうひとつの理由が、純正オプションの「カスタムラゲッジ(バッグ)一式」が付属し、オリジナルのキーやオーダー時の書類などが完備されているため。
もちろん保存状態がよくコンディションが素晴らしいことも理由の一つだと考えられます。
カレラGTは「再評価」の機運が高まっている
なお、ここ最近スポーツカーやスーパーカーの評価が高まっている背景には「急速なエレクトリック化」が関係しているといい、はやければ数年内には「ガソリン車禁止」の地域や国が登場し、2030年頃には主要マーケットでガソリン車(PHEV含む)を販売できなくなる可能性が大。
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そうなると「将来販売できなくなるガソリン車」を自動車メーカーが開発するわけはなく、「現在販売れているモデル、ここ数年で登場するモデルが最後のガソリン世代」となってしまいます。
加えて、これから発表されるクルマはなんらかのエレクトリック化がなされている可能性が高く、よって世間で広く「ガソリン車はもはや絶滅危惧種である」という認識が広まっているのかもしれません。
となれば「まだ買えるうちに、そして乗れるうちにガソリン車を入手しておこう」という機運が高まり、さらには「やはり消滅してしまうマニュアル・トランスミッションを選択しよう」と考える人が多く出てきても不思議はない状況。
さらにはもう発売できない「大排気量、マルチシリンダー自然吸気エンジン」を求める人も少なくはなさそう。
そして「どうせ買うなら」将来的に価値が上がったり、そうでなくとも輝きを失わないモデルを選ぼうと考えてクルマを探す人も多いと思われ、つまりは「タイムレスな」クルマを買い求めることになります。
果たして「ポルシェ・カレラGT」はこれらの要素ほぼすべてを満たしていて、つまり「大排気量NA」「マニュアル・トランスミッション」「シンプルでピュア」であり、余計なものがついていないために価値を長きに渡って維持できる可能性が高く、「ハイブリッドで、よりパワーがあって先進的な」ポルシェ918スパイダーの価値をしのぐことになるのだと思われます。
現在の中古市場の傾向を見るに、カレラGTのようにピュアなスポーツカーであればあるほど再評価をうやすく、よってカレラGTはまだまだその価値を上げるかもしれませんね。
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