【動画】生産期間わずか1年、マスタングの希少モデルが46年ぶりに納屋から発見！オーナーは「レッド」で注文するもイエローにて納車され、しかし色盲なのでそれに気づかず

｜　燃費を改善しようとインテークの改造に取り組むもそのまま放置、46年が過ぎ去る　｜

生産されたのは1806台のみ、相当に希少なクルマであることは間違いない

さて、世界は広く、よって思いもかけないような発見があったりするわけですが、今回は「1971年に新車で購入し、しばらく乗った後にずっと納屋に放置していた」フォード・マスタング Boss 351が発見されて多くのマニアを驚かせています（マスタングBoss 351は1806台しか生産されていない）。

この”耳慣れない”マスタング Boss 351はBoss 429の廉価版という位置づけで、1971年の1年間のみ販売されたモデルだそうですが、搭載されるエンジンは351キュービックインチの排気量を持つV8エンジン（廉価版であってもV8エンジンだけは外せなかったようだ）。

当時選択できたのはマニュアル・トランスミッションのみ（4MT）、廉価版といえども330PSを発生し、もちろん駆動輪は後輪のみ。

いったいなぜ希少なマスタングBoss 351は46年間も放置されていたのか

上述のとおりこのマスタングBoss 351は新車にて購入され、その際にオーナーがオーダーしたのは「レッド」。

しかし見ての通り実車は「イエロー」であり、ただオーナーは色盲だったので当初そのカラーの違いに気づかず、納車された後に家族から「イエローであること」を指摘され、そこではじめてこれをイエローだと認識したのだそう（どういった理由でレッドのところイエローにて納車されたのか、その経緯はわからない）。

ただ、放置された理由は「色の間違い」ではなく、オーナーがカスタムの途中で作業を投げ出してしまったから。

オーナーは納車後に46,175マイル（74,311km）をマスタングBoss 351とともに走ることとなりますが、燃費の悪さに辟易してキャブレターを4連から2連へと換装しようとしたものの断念し、よってこのまま放置されることになったと紹介されています。

そのためボンネットは取り外され、エンジンルームにはブルーシートがかけられることになり・・・。

中断した作業を隠すかのように様々なモノでエンジンが覆われます。

そして床には様々なパーツが置かれたまま。

ちなみにマスタングBoss 351には、初期のBoss 302から流用した高流量ヘッド、専用に製造されたオートライト4300-Dキャブレター、アルミ鍛造品ピストン、鋳鉄クランクシャフトなどが採用され、メインベアリングキャップは通常の2本から4本ボルトに変更されている、とのこと。

全体的な程度は「悪くない」

ストライプやリアウイングを見ても分かるとおり、このマスタング「Boss」シリーズは純然たるスポーツグレードであり、（廉価版のBoss 351であっても）当時珍しかったフロントディスクブレーキや競技用サスペンションが装備されています。

リアフードには「Boss 351」の文字。

なおナンバープレートはまだ装着されたままとなっています。

インテリアはかなりきれいだと言っていい状態であり、一部動物の糞が見られるものの、レザーが食い荒らされたりといったことはないようです。

ちなみにリアシートは折りたたみ式、そしてリアウインドウにはデフロスターが装備されることで快適性が向上しているようですね。

樹脂パーツの程度も良好。

このマスタングBoss 351の所在地については明かされていないものの、比較的湿度の低い地域に保管されていたのかもしれません。

こちらはキー。

全体的に見て（エンジンや一部パーツが分解されていることを除くと）非常にコンディションがよく、外したパーツも一緒に保管されているものと思われ、今後エンスージアストの手によって再び路上へとカムバックする日が来るのを待ちたいところですね。

46年間放置されていたフォード・マスタング Boss 351を紹介する動画はこちら

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参照：Auto Archaeology