| たしかに当時の「チューナー物」は探してもなかなか出てこない |
さらにシュトロゼックはチューナーの中でも異彩を放っていた
さて、昨年突如復活を発表したシュトロゼック。
これはケーニッヒやブラバスのようなコンプリートカーをリリースするチューナーですが、1980−1990年代にポルシェを中心としたラインアップを提供しており(ランボルギーニや日産も手掛けていた)、その独特なデザインで一定の人気を誇ったことで知られます(ぼくはシュトロゼックが大好きだった)。
そして今回、シュトロゼックが手掛けた1977年式ポルシェ928が中古市場へと登場し、ぼくのような往年のファンを中心に大きく盛り上がっているわけですね。
シュトロゼックがカスタムしたポルシェ928はこんな仕様を持っている
そこでシュトロゼックがカスタムしたポルシェ928を見てみたいと思いますが、フロントバンパー、フロントフェンダー、ドア、リアフェンダー、リアバンパーに手が入っており、つまりは「ルーフとボンネット以外はほぼシュトロゼックのオリジナル」へと変更されています。
この車両はシュトロゼックによってカスタムされた中ではノーマル色を濃く残している部類であり、見た範囲だとノーマルの雰囲気をなるべく残そうとした努力も見られます。
例えばフロントはこんな感じで「一見するとポルシェ純正」のようにも見えますが、実はまるごと入れ替えられているようですね。
そして前後フェンダーはワイド化され、しかしリアのほうが大きく膨らんでいるのは1980−1990年代風。
ドアのルーバー風デザインも90年代っぽく、さらにはリムの深いホイールも90年代風。
テールゲートやリアバンパーにも変更が加えられ、テールランプも一部クリアレンズへ。
シュトロゼックがカスタムしたポルシェ928はのインテリアはこんな感じ
そしてこちらはこのポルシェ928のインテリア。
ダッシュボード、ドアパネル、センターコンソール、ピラー、ヘッドライナー、シートボルスターの大部分がブラウンレザーで覆われ、シート中央とドアパネルはチェッカー仕上げ(純正なのか張り替えられているのかは不明)。
リアシートもフロント同様のファブリックで覆われ、これも「当時ならでは」の仕様だと言えそうです。
参考までにですが、こちらはシュトロゼックがカスタムした別のポルシェ928。
こんな感じでツルっとした、そしてなめらかかなデザイン(さらには小ぶりなプロジェクター式ヘッドライト)がシュトロゼックの真骨頂だと理解していますが、今回売りに出されているポルシェ928はこういった「シュトロゼックならではの文法」が確立される前の作品なのかもしれません。
なお、シュトロゼック含む「チューナーによるコンプリートカー」はちょっと前までは「邪道」だとして非常に低い価格でしか取引されなかったものですが、現在はその希少さ、そしてエキゾチックさが再評価され、同年式のノーマル車に比較して遥かに高額な相場を形成する場合もあるようです。
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参照:zwischengas.com