BMWがi4、iXにつき「勝手に燃える」としてリコール！製造元はサムスン、製造時に電極を破損させ異物が混入したことでショートを起こすようだ

｜ バッテリーパックの製造には細心の注意が必要 ｜

同様の「勝手にEVが燃える」例はけっこう多い

さて、BMWが米国にて「電気自動車（EV）のi4とiXが燃える可能性」があるとしてリコールを発表。

NHTSA（米国道路交通安全局）によれば56台のiX xDrive50とiX M60、27台のi4 eDrive40とi4 M50の合計83台につき「サプライヤーが指定通りに製造しなかったバッテリーパック」が装着されている可能性があり、そのために最悪の場合は「炎上」するのだそう。※つまり車両そのものの設計に起因する問題ではない

幸いにも不具合は限定的

届けられたリコールの説明によれば「サプライヤー（サムスン）がバッテリーパックを製造する際、電極を損傷させた可能性があり、その結果としてバッテリーセル内に何らかの破片が入り込み、これがショートを引き起こし、最悪の場合は発火に至る」とのこと。

おそらくその破片とは非常に小さなものだとは思われますが、それでもこういった事故をが起きる可能性があるというのは驚きで、バッテリーパックはそうとうな注意をもって製造する必要があるとういうこともわかりますね。

実際に火災が発生

なお、今年春には実際にi4 eDrive40の火災が発生しているといい、今回のリコールはこの調査の結果として発令されたということになりますが、調査している間にもiX xDrive50が一台、さらにはX M60が一台燃えたといい、しかし幸いなことにけが人は死者は確認されていない、とのこと。

対策としてはバッテリーパックまるごとの交換が必要となるそうですが、BMWは対象となる車両のオーナーに対し「運転や充電をしないよう」そして建造物内に駐車しないように指示を出すことになるといい、EVは「乗っていなくても燃える」のがちょっと怖いところでもありますね。

ちなみに同様のリコールは過去にいくつかあって、シボレー・ボルトも「勝手に燃える」問題にて建造物や他のクルマから距離を取って駐車するよう指示が出され、ヒョンデ・コナ・エレクトリックにも同じ現象が発生しています。

参考までに、シボレー・ボルトのバッテリー製造元はLGケミカル、ヒョンデ・コナのバッテリー製造元もLGケミカルであり、これらの場合は製造過程に問題があったというよりは設計に問題があったようで（同じヒョンデ・コナ・エレクトリックであってもSKイノベーション製は発火していない）、LGケミカル製のバッテリーはちょっと危ないのかもしれません（今回BMWに積まれているのはサムスン製）。

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