フェラーリSF90ストラダーレにハイグリップタイヤを装着したら驚愕のタイムが出た！0-60マイル加速は2.16秒、ゼロヨンは9.62秒【動画】

｜　フェラーリSF90ストラダーレはガソリンエンジン搭載車の中では「最速」の一台　｜

やはりハイブリッド＋4WDは威力絶大

さて、ドラッグレース専門のユーチューバー、ドラッグタイムス氏が自身のフェラーリSF90ストラダーレの後輪をハイグリップタイヤへと交換し、タイム計測を行った動画を公開していますが、その結果0-60マイル（0-96km/）加速についてなんと2.16秒という驚愕のタイムを記録することに。

ちなみにこの2.16秒はロールアウトありの数字で、ロールアウトなしだと2.33秒となっています。

タイヤ次第で加速タイムはかなり変わる

なお、フェラーリSF90ストラダーレは合計1,000馬力のハイブリッドパワートレーンを持ち、公称値では0-100km/h加速が2.5秒。

このタイムはブガッティ・シロンの2.7秒よりも速く、この驚愕の数字を叩き出すのはやはり「瞬時に220馬力を発生し、後輪だけではなくフロントタイヤを駆動させる」エレクトリックモーターによる恩恵が大きいものと思われます。※SF90ストラダーレには3つのエレクトリックモーターが内蔵され、1つはトランスミッション、2つはフロントアクスルに設置される

直線の加速タイムだと、基本的に「4WD、エレクトリック」がスタートに優れるという定石があり、SF90ストラダーレはそれを踏まえつつ、エレクトリックモーターと前輪の駆動力で稼いだ初速を、780馬力を絞り出すガソリンエンジンが引き継ぐことでシームレスな加速を行い、エレクトリックモーターが不得手とする「超高速域での伸び」をガソリンエンジンがカバーするという理想的なパッケージングを得ているわけですね。

そして今回、ドラッグタイムスことブルックス・ワイズブラット氏はフェラーリSF90ストラダーレの後輪をピレリから（摩耗してきたため）トーヨー・プロクセスR888R（モータースポーツ用タイヤ）へと交換して加速タイムを計測することになりますが、その結果は上述の通り「ロールアウトありで2.16秒、ロールアウトなしだと2.33秒」という驚くべきものに。

ドラッグレース（クオーターマイル）でもやはり早かった

ちなみにアメリカだとキロではなくマイル表記が主に用いられるので、「0-100km/h」は「0-62mph」に換算されますが、伝統的にアメリカでは「0-60mph（0-96km/h）」が使用され、計測においても62マイルではなく60マイルまでの加速が採用されています。

さらにいうと、ロールアウトを用いるのもアメリカならではで、これは計測方法にビームを使用しており、計測開始前ではフロントタイヤがビームを遮っていて、スタートを開始してタイヤが転がることでビームを遮らなくなり、設置してあるセンサーがビームを感知した瞬間にタイム計測が始まることに。

これによって一般に10数センチほど走行距離が短縮されることになるほか、計測開始が「完全停止」ではなく「動き出してから」になるという性質があり、初速に優れるEVは「ロールアウトあり」で計測したほうがかなり速いタイムが出ることがあって、そのためテスラ・モデルSプレッドだとロールアウトを使用すると1.99秒を記録した例もあるようですね（ロールアウトなしだと2.16秒）。

なお、上述のとおり、加速タイムには「フロントの駆動力」が影響することも間違いなく、とくにフェラーリSF90ストラダーレにおける（直線加速での）フロンタイヤの影響は小さくはないと思われ、よって前輪もプロクセスR888Rに交換していたらもっと速いタイムが出たかもしれません。

参考までに、ドラッグタイムスはこのフェラーリSF90ストラダーレにてドラッグレース（ゼロヨン/クオーターマイル）を走っており、こちらのタイムはなんと9.62秒、終速は234km/hという凄まじいタイムを記録しており、フェラーリSF90ストラダーレは間違いなくガソリンエンジンを搭載したクルマの中では「最速」の一台ということになりそうです。※もっと速いタイムを出したカーメディアも存在する

ちなみにですが、ドラッグタイムスによると、プロクセスR888Rの重量（315/30 ZR20）は14.5kgで、同サイズのピレリよりも重い、とのこと。

フェラーリSF90ストラダーレの後輪を交換し、加速テストを行う動画はこちら

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参照：DragTimes