マスタング・ダークホースにオプションで用意されるカーボンホイールの詳細が公開。フォード初のシングルピース、5本スポーク構造を持つことに

｜　マスタング・ダークホースの多くは未だ謎に包まれており、今後徐々に詳細が明かされるものと思われる　｜

5本スポークもそうだが、エアロ形状をもつカーボンホイールも珍しい

さて、フォードは昨年9月にマスタングのハードコアバージョン「ダークホース」を公開していますが、今回はそのオプションとしてカーボン・レボリューション社によるカーボンファイバー製ホイールが用意されていること、そしてその詳細をアナウンス。

現在カーボンファイバー製ホイールをオプション設定している自動車メーカーはいくつかありますが、ゼネラルモータース、フォード、そしてフェラーリはこのカーボン・レボリューション社製、一方でポルシェやケーニグセグは自社製だと言われます。

このカーボン製ホイールはフォード初のシングルピース

なお、カーボンファイバー製ホイールと言ってもその構造は様々で、バレル部分はアルミ製、ディスクのみカーボンファイバーというものもあれば、ホイールすべてがカーボンファイバー製といったものも。

今回フォード・マスタング・ダークホース用に用意されたカーボンホイールは「フォード初のシングルピース」構造だとアナウンスされており、フォードがこれまでのマスタング向けとして採用していたカーボンホイールはディスクとバレルとが「別体式」となったマルチピースであり、これまでに何度か「接合部分が割れる」といったトラブルも報告されています。

今回発表されたホイールは5本スポーク構造を持っていて、これは他社のカーボン製ホイールと比較してもかなり珍しいデザインだと言ってよく、というのもポルシェは7本、フェラーリは10本、ベントレーは9本といったマルチスポークを持っているため（多くのスポークで応力を分担するというのがこれまでのカーボンホイールの考え方であったのだと思われる）。

ただし今回のホイールは強度を担保するためかスポークが「幅広」となっており、かつリム部分にも突起が見られ、「エアロディスク」っぽい雰囲気を持っています。

ホイールサイズは19インチ、そしてカーボンレボリューションにとっても「初の5本スポーク、そしてスポークの間にラグナットを配したはじめてのホイール」だそうですが（せっかくの軽量なカーボン製ホイールなので、ラグナットはチタン製を採用してほしかった）、ホイールの内側にセラミックとメタルコーティングを施し、ブレーキの熱からホイールを保護しているほか、200以上の構造および環境検証テストを受けてから市場へと送り出されるのだそう。

マスタング・ダークホースはこんなクルマ

そこでマスタング・ダークホースについておさらいしておくと、これは「GT」シリーズの上に位置する強力なサーキット走行対応バージョンで、搭載されるエンジンはカムシャフトやコンロッドが強化された自然吸気の5.0リッターV8、最高出力はじつに500馬力、最大トルクは566Nm。

そのほか多くのパフォーマンス装備を標準装備していることもトピックで、トルセン式リミテッドスリップディファレンシャル、ストラットタワーブレース、アップグレードダンパー、大型ブレンボ製ブレーキなどが装備されエクステリアだと大型リアウィング、グロスブラック仕上げのグリル、リアディフューザー、LEDヘッドライトなど数々のビジュアルアップグレードが追加されています。

なお、まだまだこのマスタング・ダークホースにはナゾが多く、インテリアについては少し前に数枚の画像がようやく公開され、6速MTのシフトノブにはブルー仕上げのチタンを採用していることが判明しているものの、一方ではその多くがベールに包まれた状態です。

マスタング・ダークホースの車両価格については未定ですが、今年の夏ごろに開始される予定だというので、追ってなんらかの発表があるものと思われます。

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