これが市販ボディ？フェラーリSFストラダーレのハードコア版、SF90 VSが巨大なリアウイングとともに目撃される。フェラーリ初の別体式リアウイング装着市販車となるか

｜　車体には高電圧ステッカーが付与され、SF90ストラダーレのハイブリッドシステムを継続することになりそうだ　｜

フェラーリSF90で最優先されるのは「エアロダイナミクス」？

さて、フェラーリはここから5年で14もの新型車を発表する計画を持っていますが、直近で発表が予定されているのがローマ・スパイダー（正式名称は不明）、そして今回目撃されたSF90 VS。

この「SF90 VS」についても”（ネット上でそう呼ばれているだけの）仮称”であり正式名称は明かされていないという状態です（VS＝Versione Speciale / ヴェルシオーネ・スペチアーレ、英語だとスペシャルバージョン）。

そしてこのSF90 VSは、フェラーリ初となる（限定ではない）PHEVスーパーカー、SF90ストラダーレのハードコアバージョンであり、フェラーリがスーパースポーツラインアップのモデル末期に用意する「通例」。

そしてこのアップデートが後継モデルにも継承されるというのがここ最近の定番となっています。

おそらくはこれまででもっとも市販モデルに近いSF90VS？

なお、これまでにもこのSF90 VSのプロトタイプが目撃されていたものの、そのボディパネルが比較的SF90ストラダーレに近いままであり、ハードコアモデルと呼ぶにはいささか物足りなかったのもまた事実。

しかし先日ようやく、ウワサされていたロングテールを装着した試作車が捕捉され、今回はそれに続く別バージョンのプロトタイプが目撃されたわけですね。

そして今回のプロトタイプを見るに、フロントには大きなスポイラーが装着され、フロントバンパーやフロントフードの形状が全面的に変更されるもよう。

サイドステップも大きく張り出し、ルーフからリアフェンダーにかけての構造も変更を受ける可能性がありそうです。

フェラーリのロードカーとしては「はじめて」リアウイングを装着？

そして驚かされるのはこのリアウイング。

ステーやウイング本体の形状を見ると専用に設計されたものだと思われ、さらには高い完成度を持っているため、もしかするとこれが装着されて市販される可能性も。

なお、意外かもしれませんが、フェラーリはそのロードカーにおいて別体式リアウイングを付与したことは（たぶん）これまでになく、その理由としては「美しくないから」。

もちろん最大限のダウンフォースを獲得するレーシングカーであれば話は別ですが、市販車においては美しさが優先され、これまでフェラーリはグラウンドエフェクトはじめアクティブエアロなど様々な方法にて「リアウイングを装着しなくても必要十分なダウンフォースを発生させる」方法を取り入れています。

よって、もしこのSF90 VSがリアウイングをもって登場するのであれば、それは「新しい伝統」のはじまりという事実にほかならず、大きな議論を巻き起こすのは間違いないのかも（ただ、そのキャラクターを示すには有用であり、スペシャルモデルがよりサーキットに近い存在だと視覚的に語ることができる）。

そのほか、このプロトタイプでは、リアセクション全体が大きく（SF90から）変更されている様子を見て取ることができ、テールランプそしてディフューザー、もちろんリアバンパー形状も新しい（専用）デザインに。

現時点では搭載されるエンジン、パフォーマンスについての情報はなく、しかし外観から想像するに「エアロダイナミクス」面における性能を磨き上げたクルマとなるであろうことが容易に想像できます。

合わせて読みたい、フェラーリ関連投稿

参照：derek.photography（Instagram）