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1967年製フェラーリ412Pが44億円超で落札される。この価格にも驚きだが、これでもフェラーリ史上では「6番目の高額落札にとどまる」のにも驚かされる

2023/08/23

1967年製フェラーリ412Pが44億円超で落札される。この価格にも驚きだが、これでもフェラーリ史上では「6番目の高額落札にとどまる」のにも驚かされる

| フェラーリのクラシックカーはとにかく「価値が高い」ことで知られている |

その価値の高さは自動車メーカー随一と言って良いだろう

さて、オークション開催前から「数十億で落札されるであろう」と言われていたフェラーリ412Pが3025万ドル(44億1900万円)という超高額プライスで落札されることに。

なお、もっと驚くのはこの価格であっても「フェラーリの高額落札価格ランキング」においてはトップ5に入ることができず、6位に甘んじてしまうということです(もっとも高額で落札されたのは250GTOの7000万ドルである)。

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このフェラーリ412Pベルリネッタは何がそんなに特別なのか

もともとフェラーリ412Pベルリネッタは非常に希少な車で、1960年代にプライベーター向けに(330 P3のカスタマー版として)わずか2台が新規に製造されたのみ。※330 P3から412Pへとコンバートされた個体もある

そしてこの412Pを特別中の特別なクルマへと価値を押し上げることになったのが「モータースポーツの参戦歴と受賞歴」。

一般にクラシックカーやヴィンテージカーは「モータスポーツへの参戦歴がある」「かつ入賞歴がある」「コンクール・デレガンスなどの由緒正しいイベントでの入賞歴がある」場合にその価格が高騰することがままあります。

Ferrari-412P (8)

そしてこのフェラーリ412P(シャシーナンバー0854)はモータースポーツにおける輝かしいヒストリーを持っており、1967年春にロニー・ホーア大佐が所有するマラネッロ・コンセッションに納車されたのち、すぐさまレースへの参戦を開始することに。

同チームが参戦したレースにはスパ1000キロやル・マン24時間レース、1968年のニュルンベルク200km、ホッケンハイムのソリチュードレンネン、スウェーデンGPといったものがあり、これらでは優勝もしくは入賞を記録。

Ferrari-412P (6)

フェラーリ330 P3のカスタマー版「412 P4」が競売に。生産わずか2台、納車後はル・マンで3位、その他多くのレースで入賞や優勝を獲得し、予想落札価格は「数十億」
フェラーリ330 P3のカスタマー版「412P」が競売に。生産わずか2台、納車後はル・マンで3位、その他多くのレースで入賞や優勝を獲得し、予想落札価格は「数十億」

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1968年になると「緑色のフェラーリで走った男」、デビッド・パイパーがこの412Pを手に入れ、1969年にはアメリカ人のクリス・コードにこのクルマを売却しています。

それ以来、所有権は日本とイギリスなどの複数のオーナーの手を経ることになり、2005年になると(現オーナーの前の)オーナーは9年をかけてこの412Pを1967年当時の姿に修復し、そこで再びオリジナルのボディワークを取り戻すことになったのだそう。

Ferrari-412P (9)

なお、このフェラーリ412Pはナンバーマッチのシャシー、エンジン、トランスミッションを維持しており、つまりシャシーナンバーの打ち替えやエンジン載せ替え、トランスミッションの載せ替えが行われていない(もしくは、それらが行われていてもオリジナルのコンポーネントを取り戻している)ことも判明しています。

Ferrari-412P (13)

搭載されるエンジンは4.0リッター自然吸気V12エンジン(420馬力/8,000rpm)、そして4輪ディスクブレーキ、コイルスプリング付き不等間隔ウィッシュボーン独立サスペンション、アンチロールバー、フェラーリ製5速マニュアルギアボックスが装備されており、驚くべきことにこのフェラーリ412Pは「公道走行が可能な」スペックを備えるとされ、つまりは自走してイベントへと馳せ参じることができるというわけですね。

Ferrari-412P (12)

このフェラーリ412Pを紹介する動画はこちら

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参照:Bonhams

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