| この珍しいコラボはルーフの顧客が自身のフォードGT40をルーフへと持ち込んだことに始まる |
なおルーフはポルシェ以外でもレストアに応じてくれるそうだ
さて、「ルーフがレストアしたフォードGT40」という非常に珍しい個体がメカム・オークションへと登場予定。
なお、ルーフ(RUF)といえばポルシェ専門のチューナー、そしてポルシェからパーツの供給を受けて自社で車両を製造する自動車メーカーであり、ルーフ=ポルシェというイメージがあるだけに「フォードとルーフ」というのは(珍しいだけではなく)意外な組み合わせだと思います。
ただ、世の中には「シェルビーがチューンしたトヨタ2000GTやデ・トマソ・マングスタ」「マクラーレンがチューンしたダッジ・バイパーやフォード・マスタング」といった例もあるので、「なんでもあり」だと考えていいのかもしれません。
-
ルーフ創業者は14歳の時、高速道路上でポルシェ911に抜かれたことで「ポルシェ一筋」の人生を歩んできた!。そして今、自分を抜いた911そのものをレストアすることに
| 人生を変える瞬間というのは本当に存在するんだな | 人生において、ほんのちょっとしたきっかけはとても重要である さて、ルーフ(RUF)はポルシェからドンガラのホワイトボディやパーツの供給を受け、そ ...
続きを見る
ルーフがレストアしたフォードGT40はこんな仕様を持っている
そこでこのフォードGT40を見てみたいと思いますが、この車両は初期に製造された「MK1」。
さらには30台しか(公式に)製造されていないと言われる公道走行可能バージョンです。
ボディカラーは(フォードGT40としては)珍しいブルー、インテリアはブラック。
この個体はサイドにアッパーエアインテークがなく(そのかわり、サイドウインドウの後ろからリアにかけて他の個体ではあまりお目にかかれないインテークがある)、リアセクションにシュノーケルも装着されていないというシンプルなボディラインを持っています。
なお、ルーフによると「特別な顧客のため、1996年にこのフォードGT40をレストアした」とのことで、顧客の依頼があれば(かなり稀ではあるものの)ポルシェ以外のクルマであってもレストアすることができるのだそう。
やはりルーフだけあってそのクオリティは「超一流」
なお、ルーフは非常に高いクオリティをもって自社のクルマを製造することで知られますが、このフォードGT40のレストアにもルーフならではの高い技術が反映されています。
特に金属パーツやリベットなどの美しさは特筆モノ。
ルーフはポルシェから供給を受けたパーツを「ポルシェ以上の」クオリティで仕上げることで知られますが、おそらくはこのフォードGT40も「フォード以上の」クオリティにてレストアがなされているものと思われます。
シート含む内装のクオリティも「超ハイレベル」。
インテリアの各パーツも「信じがたい」美しさにて仕上げられています。
その品質は文字通りの芸術品クラス。
ペダルには「滑り止め」。
ちなみに右ハンドル、そしてシフトレバーは「右」。※当初、イギリスにて開発が開始されたためだと思われる
そしてエンジンルーム内を見てみると、エキゾーストパイプ、サスペンション、スタビライザー、リンクやロッドに至るまでがルーフ品質。
搭載されるエンジンはフォード製289キュービックインチV8、そしてウェーバー製キャブレターの上には美しく輝く2列のベロシティスタックを備えたインテークも。
はじめは「なぜこのフォードGT40のオーナーはルーフにレストアを依頼したのか」と疑問に思ったものの、このクオリティはルーフ以外では到達できない領域にあると考えてよく、このオーナーはそれを理解していたからこそルーフにレストアを発注したのでしょうね。
合わせて読みたい、フォードGT40関連投稿
-
「もっともレアな」フォードGT試作車が競売に登場、予想落札価格は10億円。打倒フェラーリのためにフォードが全精力をかけて開発したレーシングカー
| 自動車史上、これほど明確な目的のもと開発されたクルマも珍しい | わずか5台のみ製造された「フォードGTロードスター」。今回、RMサザビーズが8月に開催するオークションにて出品すると発表していま ...
続きを見る
-
現存するのは世界に一台、「実際にル・マンを走ったフォードGT40”ロードスター”」。落札金額は10億円超えか
| 近年のフォードGT40人気は凄まじい | フォードが”フェラーリを打ち負かすため”にGT40を開発し、見事にその目的を果たした様子は映画「フォードVSフェラーリ」にて描かれていますが、今回はそのフ ...
続きを見る
-
【競売】歴史上、最も高い価値を持つクルマのうち一台。1966年にル・マンでフェラーリを破ったフォードGT40が登場
| 1966年、フォードがはじめてフェラーリを破ったクルマ | 自動車の歴史上、「もっとも価値が高い」とされるクルマのうち一台が競売に登場予定。 これは「フォードGT40」となりますが、1966年にル ...
続きを見る