| ランボルギーニの工場はウルスの製造開始にあわせて全面リニューアル、自動車業界の中でも最先端の設備を誇る |
さらにランボルギーニの場合、先端技術の採用に加えて「環境にも配慮」
さて、これまでにもフェラーリやポルシェ、ベントレーの工場を紹介してきましたが、今回はランボルギーニの工場(最新版)内部を紹介する動画が公開されることに。
まずはデザインの過程から説明がなされていますが、ランボルギーニでは昔ながらのスケッチとデジタルによるデザインをミックスしているのだそう。
これに加えて「壁に細いテープを貼る」という手法にてプロポーションを決定してゆくと述べていますが、これはランボルギーニのデザインチーム、とくにそのリーダーでもあるミッチャ・ボルカート氏が好む手法でもあるようですね。
たしかに、以前に開催されたランボルギーニ・デイ・ジャパンでも同様の技を披露しており、「これが一番わかりやすい」と語っていたことが思い出されます。※下のシルエットはすべてテープで作成されている
ランボルギーニのスーパーカーはこうやって作られてゆく
そしてここからは実際の車両製造の様子についての紹介ですが、まずは使用されるレザーから。
エキスパートが傷や凹凸などがないかをチェックし、問題のない部分のみを使用するように手作業にて指定し・・・。
その後はCADを使用し、もっともレザーの廃棄が少なくカットできるようにパターンを決めることに。
それでももちろん「端材」が出てしまうのですが、これについてもランボルギーニはリサイクルを行っていて、可能な限り廃棄を少なくしている、とアナウンスされていますね。
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そのあとは熟練した職人によってレザーが縫い合わされ、ランボルギーニ・エンブレムの型押しや刺繍、そのほか様々な加飾が施されます。
一方、パワートレイン部門ではおなじみV12エンジンの製造に加え・・・
レヴエルトに装着する前後エレクトリックモーターを組み込むことに。
なお、エレクトリックモーターは(動画を見る限り)アッセンブリーとして供給を受けたものをエンジンや車両とドッキングしているようで、しかしその供給元(サプライヤー)は不明です。
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ランボルギーニの工場では自動化が進んでいる
そしてベルトコンベアーではなく、自走する台車に乗ってプラットフォームが運ばれてくるのはポルシェなどが有する最新の工場と同様です。
これによって工場全体の作業スペースの節約ができる他、「必要なところへ必要なプラットフォームが運ばれることで」複数車種を同じ工場で組み立てる際のフレキシビリティが大きく向上する、と言われています(ベルトコンベアー式だと、そのラインでは基本的に同じ車種しか組み立てができない)。
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ちなみに使用しているロボットはKUKA製(テスラなど多くの目自動車メーカーが採用している)。
塗装ももちろんすべてロボットにて。
そしてエンジンと車体とを「マリアージュ」させ・・・。
フロントウインドウを装着し・・・。
さらに各パネルやバンパーを取り付け。
こうやってレヴエルトが完成してゆくわけですね。
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