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| 待望のZR1登場に合わせてコルベット全体がフェイスリフト |
ラグジュアリーとテクノロジーが融合した“真のスーパーカー”へ
アメリカン・スポーツカーの象徴、シボレー・コルベットが2026年モデルで大きな進化を遂げることが明らかに。
1,064馬力のZR1の登場を筆頭に、新型インテリア、拡張ディスプレイ、エレクトロクロミック・タルガトップ、さらには新トラクション制御「PTM Pro」といった注目のアップデートが施されます。
2025年モデルとして初回生産されるZR1(C8世代最強グレード)は、2026年モデルから刷新されるインテリアとテクノロジーを先行搭載し、2026年モデルではZR1のみならず、全C8シリーズが内装刷新の恩恵を受けることになります。
新デザインのインテリア:ボタンの壁「グレートウォール」が消滅
従来のコルベットでは、運転席と助手席を隔てる大量の物理ボタンが並ぶ壁、通称「グレートウォール」がその特徴でしたが、2026年モデルではこの“ボタンの壁”が廃止され、空調操作系はセンタースクリーン下部のサブスクリーンへ移動し、よりクリーンでモダンなコクピットに刷新されています。
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参考までに、こちらが先代(現行)コルベットのインテリア。

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進化したデジタルディスプレイ群とインフォテインメント
この新サブスクリーンでは、走行距離、トラクション設定、各種データの表示が可能だそうですが、パフォーマンスアプリはE-RayからすべてのC8コルベットへと拡張され、ラップタイマー、温度情報、加速度測定などをリアルタイムで確認できます。
なお、ディスプレイの構成は以下の通り。
- 12.7インチのセンタータッチスクリーン(Google Built-in搭載)
- 14インチのフルデジタルインストルメントクラスター(メーター)
- 6.6インチのサブスクリーン(運転席左側)
シボレー初の“アシンメトリー内装”も新設定
2026年型では、コルベット史上初となる左右非対称のインテリア配色が登場。
たとえば「運転席はレッド、助手席はブラック」という大胆な構成により、ドライバー重視の演出がなされています。
さらに以下の新色インテリアも追加され、その選択肢も大きく拡大することに。
- スカイクール & ミディアムアッシュグレー
- サントリーニブルー
- ベリーダークアトモスフィア
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エレクトロクロミック・タルガトップ:可変式ルーフが標準に
2026年モデルのコルベットでは、航空機ボーイング787の窓のように、明るさを3段階で調整可能な「エレクトロクロミック・タルガトップ」が新登場。取り外し可能でありながら、室内をより開放的に演出できます。
ZR1のZTKパッケージには史上最大のブレーキシステムを搭載
ZR1専用のZTKパッケージには「コルベット史上最大」、なんと10ピストンを鉾sるカーボンセラミックブレーキ(リアは6ピストン)が標準装備。
また、新設された「PTM Pro(Performance Traction Management Pro)」は、スタビリティとトラクションコントロールを完全にOFFにしながらABSは維持できるという優れモノで、プロ志向の走行モードとして用意されます。
価格と発売時期は未発表:参考価格は?
シボレーは2026年モデルの価格とディーラー到着時期をまだ発表していませんが、2025年型コルベット・スティングレイの価格は69,995ドル(約1,070万円)からに設定されており、しかし装備の充実度を見るに、そして昨今のインフレを考慮するに、もちろんここから大きく価格が上昇することになりそうですね。※日本だとコルベット2LTの価格は1420万円(2025年5月現在)に設定されている
まとめ:ラグジュアリーとテクノロジーが融合した“真のスーパーカー”へ
シボレーの副社長スコット・ベル氏は、「コルベットは20年以上ラグジュアリースポーツセグメントのリーダーだ」と常々語っていたものの、2026年モデルでその言葉はようやく現実に。
性能・デザイン・快適性すべてをアップグレードした次世代アメリカンスーパーカーともいうべき存在に成長しており、パフォーマンスはもとより、その装備の先進性、そして内装の選択肢の拡充など、欧州のスーパースポーツにも引けを取らない内容となっていて、「シボレーの本気」が垣間見えるかのようですね。
さらにシボレーは(ミドシップ化された)C8世代において、そのモデルラインアップ拡充とバリーエーション追加のスケジュールを綿密に設定・管理しており、「ゆっくりと時間をかけ」、かつ計画的にコルベットを「世界を代表するスーパースポーツに」成長させようという意思を伺うことも可能です。
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