
Image:Jaguar
| ジャガーは伝統を破壊すべく今回のキャンペーンを展開しているが |
一方で「Type」というおなじみの呼称をコンセプトカーに用いている
イギリスの至宝であるジャガーがいま、かつてないほどの激動の中に。
これまでの歴史を塗り替えるような大胆なリブランディングを断行し、賛否両論を巻き起こしたコンセプトカー「Type 00」を発表したことは記憶に新しいかと思いますが、しかし、肝心の「市販モデルが何と呼ばれるのか」については、これまでナゾのベールに包まれたまま。
しかし最新の情報によれば、ついに5月12日、その正式名称が世界に向けて発表されるといい、古くからのファンを驚かせ続けてきた新生ジャガーが、次にどんな一手を打つのかに注目が集まっています。
この記事の要約
- 歴史的転換点:物議を醸したコンセプトカー「Type 00」の市販モデル名が2026年5月12日に発表決定
- ケタ違いの性能:3モーター搭載で最高出力1,000馬力以上、航続距離は約640km超をターゲット
- 超急速充電:わずか15分の充電で約320kmの走行を可能にする次世代EV
- フラッグシップの品格:1,500万円超え(6桁ドル)と予想される超高級EVセダンとして2027年に登場予定

Image:Jaguar
ジャガーの命運を分ける「新生フラッグシップ」その正体とは?
ジャガーの新型EVは、単なるラグジュアリーカーではなく、ニュルブルクリンクでのテスト走行も目撃されていること、そしてすでに行われた各メディアを対象とした試乗イベントでのレポートからもわかるとおり、そのポテンシャルはハイパフォーマンスカーの領域に達している、と推測されています。
1,000馬力の「怪物」EVの実力
| 項目 | 詳細スペック |
| パワートレイン | 3モーター電動システム(フロント2 / リア1) |
| 最高出力 | 1,000 hp 以上 |
| バッテリー容量 | 約 120 kWh |
| 航続距離 | 約 400 マイル以上 (約 643 km) |
| 急速充電 | 15分で200マイル(約322km)分を回復 |
| 駆動方式 | 全輪駆動 (AWD) |
| 価格帯 | 100,000ドル以上 (約1,550万円〜) |
デザインとインテリア
スパイショットによると、市販モデルは「Type 00」の過激なスタイリングを色濃く残しており、長いノーズと後方に寄ったキャビン、そして極端に低いルーフラインが特徴的なファストバックスタイルを持つもよう(ただし2ドアクーペから4ドアセダンへとボディ形状が改められる)。
さらにはその内装も外観に呼応した「ブロック状」の幾何学的なデザインになると見られ、2スポーク風の角型ステアリングなど、既存のジャガーとは一線を画すモダンな空間になることが予想されています。
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市場での位置付けと「車名」の行方
ジャガーはこれまで「XJ」や「E-Type」、「F-Pace」といった英数字と単語を組み合わせた名称を使用してきましたが、今回のリブランディングにより、過去との決別を図る可能性も高いというのが大方の意見。
しかしその一方、「E-Type」の長いボンネットをフィーチャーした動画を公開するなど、その伝統に対するリスペクトも見せており、さらにはそもそものコンセプトカーの名称が「Type 00(タイプ ダブルオー)というところから見ても、「命名だけ」は過去の法則を継承することになるのかもしれません。
なお、このジャガー製新型EVの競合としては、ポルシェ・タイカンやルーシッド・エア、さらにはベントレーやロールス・ロイスやベントレーが計画している超高級EV勢が視野に入り、しかしジャガーがこれらと「どう戦うのか」はちょっとした見ものです。
実際のところ、これらに対してジャガーは「パフォーマンス」「高級さ」に対しても優位に立てるというイメージはなく、一部では「ジャガーは普通のEVを、プロモーションと奇抜なデザインだけによって”高く”売りつけようとしている」という指摘もなされていて、ジャガーとしてはそういった批評を覆すだけのインパクトを市場に示す必要があるわけですね。
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リブランディングが抱える「光と影」
近年のジャガーの動向は、マーケティングの観点からも非常に興味深いケーススタディだと見られており(ぼくとしては、クルマよりもマーケティング的に強い興味を持っている)・・・。
- 伝統の破壊:長い歴史を持つブランドがロゴやイメージをここまで一新するのは、極めてリスクが高い戦略。しかし、既存のイメージに縛られて衰退するよりも、新しい富裕層(Z世代やミレニアル世代の富裕層)にリーチするための「破壊的創造」を選んだ結果でもある
- EV一本化の賭け:多くのメーカーがハイブリッド回帰を見せる中、ジャガーは「EV専用」を一貫。これは、ブランドをよりエクスクルーシブ(限定的・高級)な存在へと押し上げるためのフィルターとしても機能する可能性がある
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結論:2026年5月12日、伝説が塗り替えられる
ジャガーが提案する未来は、単なる移動手段としてのクルマではなく、ライフスタイルそのものを象徴する「動くオブジェ」に近いもの。
2025年9月に予定されているフル公開を前に、まずは5月12日の車名発表が「新生ジャガーが成功を収めるかどうか」の重要な試金石となり、同時にその方向性を示すこととなりそうです。
1,000馬力という圧倒的なパワー、そして物議を醸すほどの独創的なデザイン。これらが融合した時、ジャガーは再び「憧れの象徴」として王座に返り咲くことができるのか。その答えは、もうすぐ明らかになろうとしています。
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参照:Autocar India











