
| 贅沢か、それとも暴走か?マンソリーが放つ「皇帝」の正体 |
気品を捨てたロールス・ロイスは「もう失うものがない」
ロールス・ロイス・カリナンといえば、世界最高峰の気品と静粛性を備えた「砂漠のダイヤモンド」。
しかし、ドイツの過激なチューナー、マンソリー(Mansory)の手にかかれば、その気高さは一瞬にして「圧倒的な威圧感」へと塗り替えられます。
この記事の要約
- 究極のカスタム: ドイツの高級チューナー「マンソリー」が、ロールス・ロイス・カリナンをベースにした「ブラックバッジ・エンペラー・シグネチャー」を発表
- カーボンまみれ: ボンネットからエアロディスクまで、スーパーカーを凌駕するほどのフォージドカーボンを惜しみなく投入
- 賛否両論の極致: オレンジの「スピリット・オブ・エクスタシー」や巨大なエアロディスクなど、気品を捨てて「ワイルド」に全振りしたスタイル
- モナコで注目の的: 「トップマルケス・モナコ」でお披露目され、高級車界隈に衝撃を与えている
ロールス・ロイス・カリナン「ブラックバッジ・エンペラー・シグネチャー」の「過剰」なまでのこだわり
今回発表されたロールス・ロイス・カリナン「ブラックバッジ・エンペラー・シグネチャー」は、もはやベース車両の面影を消し去るほどの「大量の」フォージドカーボン、そして鮮烈なオレンジのアクセントで武装されたコンプリートカー。
モナコで開催された高級車イベント「トップマルケス」にて公開された一台ではありますが、モナコはドバイに次ぐ「マンソリーにとっての重要拠点」でもあり、よって控えめであることを完全に放棄した方位にわたるモディファイが示されています。

外装:空力無視の「エアロディスク」とカーボン地獄
まず目を引くのは、その巨大なボディをさらにワイドに見せるフェンダーアーチ、そして各所に配されたフォージドカーボンですが・・・。
- フロントマスク: 完全に刷新されたバンパー、ブラックアウトされたインテーク、さらに拡張されたLEDデイタイムランニングライトが夜の街での存在感を高める
- 異形のスポイラー: フロントクォーターパネルやリアドア後方には、もはや空力効果よりも「見た目のインパクト」を重視した垂直スポイラーが配置
- ホイール: SUVとしては異例の「カーボン製エアロディスク」を装着。空気抵抗を減らすためというよりは、キャンバスとしてカーボンを見せつけるための装備とも言うべき存在に
内装:最高級の素材を「マンソリー流」にアレンジ
エクステリアにおける「オレンジとブラック」のテーマは車内にも徹底されて継承され・・・。
- マテリアル: 最高級のブラック・アルカンターラがシートやダッシュボードを覆い、オレンジのステッチとパイピングが鮮やかなコントラストを生むことに
- さらなるカーボンファイバー: ステアリング、センターコンソール、ドアトリムに至るまで、これでもかというほどのカーボンファイバーが追加され、スーパーカーのコクピット以上に「レーシー(あるいは過剰)」な空間を演出
スペックと主な特徴
| 項目 | 詳細内容 |
| ベース車両 | ロールス・ロイス・カリナン(ブラックバッジ) |
| モデル名 | ブラックバッジ・エンペラー・シグネチャー (Black Badge Emperor Signature) |
| 主要素材 | 露出フォージドカーボン(ボンネット、フェンダー、サイドスカート等) |
| エクステリア色 | ブラック × ダークオレンジ(スピリット・オブ・エクスタシー含む) |
| ホイール | フォージドカーボン製エアロディスク装着ホイール |
| インテリア | ブラック・アルカンターラ × オレンジステッチ × フルカーボン |

誰がこのクルマを求めるのか?
通常、ロールス・ロイスのオーナーは「静かなるエレガンス」を好みますが、しかし、世界には「誰とも被りたくない」「最高級をさらに派手にしたい」という層が確実に存在します。
そしてそういった人々は「ちょうどいい」よりも「やりすぎ」を好む傾向にあり、このカリナン「エンペラー」はまさに「一部の」特殊な嗜好を持つ人々に向けたクルマともいうべき存在なのかもしれません。
- 市場の立ち位置: ブラバス(メルセデス・ベンツ系)やノビテック(フェラーリ系)が「性能と調和」を重んじるのに対し、マンソリーは常に「デザインの破壊的インパクト」でトップを走る
- ターゲット: モナコやドバイなどの超富裕層が集まる地域において、スーパーカー以上の注目を集めるための「究極の自己表現ツール」と言える
結論:美学を凌駕する「存在感」という価値
マンソリーによる最新カリナンは間違いなく「万人受け」するクルマではなく、むしろ、伝統的なロールス・ロイス愛好家からは眉をひそめられる可能性が高い存在です。
しかし、これほどの量のカーボンファイバーを品質的に破綻なく扱い、SUVという巨大な塊をここまでアグレッシブに仕立て上げる技術力と度胸は「マンソリーにしか持てない」もの。
「気品」よりも「皇帝(Emperor)」としての「威厳」と「力」を誇示したい。そんなオーナーにとって、これ以上の選択肢は他にないのかもしれませんね。
知っておきたい「フォージドカーボン」の秘密
今回多用されている「フォージド(鍛造)カーボン」は、一般的な織り目の見えるカーボンシートとは異なり、細かく裁断したカーボンチップを樹脂と混ぜて高圧でプレスした素材。
そのため、(通常のカーボンファイバーのような織り柄ではなく大理石のようなランダムで複雑な模様が生まれるのが特徴で、軽量・高剛性なのはもちろんではありますが、その「唯一無二の模様」が、超高級車のカスタムシーンにおけるステータスシンボルとなっているわけですね。
なお、レクサスやマクラーレンなどはこの素材をハッチやドアンナーパネルの内側などに使用して軽量化を実現しており(製造工程上、安定した品質での量産が可能)、近年では比較的「メジャー」な素材となりつつあるようです。
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参照:Mansory












