
Image:奇瑞捷豹路虎汽車
| チェリー・ランドローバーは意外や「価格」よりも「高級感」を押し出してきた |
これに中国の消費者がどう反応するのかに注目が集まる
イギリスの名門ジャガーランドローバー(JLR)と、中国の自動車大手・奇瑞汽車(Chery)との共同プロジェクトにより誕生した新電動ブランド「フリーランダー(Freelander)」。
その記念すべき市販第1号モデルとなる「フリーランダー8(Freelander 8)」がついに中国市場で予約受付を正式スタートすることとなっています。
「フリーランダー」といえば、かつてコンパクトオフローダーとして世界中で親しまれた名車ではありますが、新生フリーランダー8はまったく新たな「プレミアムインテリジェント全地形SUV」へと劇的な進化を遂げていて、818馬力というハイパーカー並みのハイパワー、ファーウェイの最先端インテリジェントドライブ、そして高級腕時計のようなクラフトマンシップを融合させながら、開始価格は339,900元(約800万円)からというプライス設定に(内容を見ると割安かもしれないが、絶対的な価格は現地だとかなり高額である)。
ここでその全貌を余すところなく見てみましょう。

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この記事の要約
- 奇瑞(Chery)とジャガーランドローバー(JLR)の合弁ブランド初モデル: かつての人気SUV「フリーランダー」の名を冠したプレミアム電動全地形SUV「フリーランダー8(Freelander 8)」が中国で正式に予約を開始
- 価格は50,000ドル(約339,900元)から: 「大型5人乗り」の339,900元から「大型6人乗り」、そして1,000台限定のファーストエディション(プロモーション価格449,900元)まで幅広いラインナップを展開
- 818馬力・0-100km/h加速4.6秒の圧倒的スペック: 1.5Tレンジエクステンダー(EREV)と前後デュアルモーターの組み合わせで最高出力610kW(818hp)、最大トルク813Nmを叩き出すモンスターマシン。
- ファーウェイ&クアルコムの最強テック統合: 「Snapdragon 8397」チップセットを世界初レベルで搭載し、自動運転システム「ファーウェイ Qiankun ADS 5.0」を全車標準装備。
- わずか12分で急速充電: 800V高電圧プラットフォームとCATL製60.3kWh Freevoyバッテリーの組み合わせにより、CLTC純電航続距離310km、6C急速充電で20%から80%まで12分で完了。

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グレード構成と価格設定(プレセール価格)
「フリーランダー8」は、ライフスタイルに合わせて選べる5つのグレードと限定モデルで構成されていて・・・。
- ファーストエディション(限定1,000台): プロモーション価格 449,900元 / 指導価格 459,900元
- Max+ エディション: 429,900元
- Max エディション: 379,900元
- Pro エディション: 349,900元
- 大型6人乗りモデル: 349,900元〜
- 大型5人乗りモデル: 339,900元〜
下は800万円から、上は1090万円という価格帯。

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最先端ハードウェア:Snapdragon 8397 & ファーウェイ Qiankun ADS 5.0
先進技術の塊とも言えるフリーランダー8は、車載用フラッグシップチップセット「クアルコム Snapdragon 8397」を世界で最も早く搭載したモデルの1つでもあり、超高速な情報処理能力によって車内のマルチ画面や音声操作がストレスフリーに動作する、とのこと。
さらに全車標準装備として、ファーウェイの最新運転支援システム「Qiankun Smart Driving ADS 5.0」を統合し、ルーフやボディ周りに配されたLiDARやカメラ群によって都市部から高速道路、難易度の高い駐車シーンまで、世界最高水準の自動運転・運転支援機能を提供すると説明されています。
こういった内容を見るに、たしかに現時点では「先進性」つまり(中国における)商品性が高いとも考えられ、しかし「毎日4台もの新型車が発売される」という中国においてはすぐに陳腐化してしまうのかもしれません。

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800V高電圧プラットフォームと12分急速充電
パワーユニットには、1.5T 4気筒ガソリンエンジン(ENCアクティブノイズキャンセリング機能付き)を発電専用として使う「走行距離延長型電気自動車(EREV)」方式を採用し、800V高電圧システムとCATL製の「Freevoy」三元系リチウムバッテリー(容量60.3kWh)を組み合わせることで「エレクトリックモーターのみでCLTC航続距離310km(純電走行)を達成」。
6Cクラスの超高速充電に対応しているため、わずか12分間でバッテリー残量を20%から80%まで回復させることが可能です。

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フリーランダー8(Freelander 8)主要スペック一覧
| 項目 | 詳細・仕様 |
| モデル名 | フリーランダー8(Freelander 8 / 神行者8) |
| プラットフォーム | 800V高電圧 EREV(レンジエクステンダー)プラットフォーム |
| パワートレイン | 1.5T 4気筒レンジエクステンダー + デュアルモーター4WD |
| 最高出力 | 610 kW(818 hp) |
| 最大トルク | 813 Nm |
| 0-100km/h加速 | 4.6秒 |
| バッテリー | CATL製 Freevoy 三元系リチウムバッテリー(60.3 kWh) |
| 純電航続距離 | 310 km(CLTC規格) |
| 充電速度 | 6C超高速充電(20%〜80% 充電:12分) |
| 車載チップ / ADAS | Qualcomm Snapdragon 8397 / Huawei Qiankun ADS 5.0 |
| 全地形システム | i-ATSインテリジェント全地形(トリプルデフロック・後輪操舵±10°対応) |
| ブレーキ | 6ピストン固定キャリパー + 404mmベンチレーテッドディスク(最短制動距離 35.7m) |

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デザインとインテリア:伝統のボクシーデザイン×ラグジュアリー
- ボクシーな外観と144面の高級クリスタル:コンセプトモデル「Concept 97」のシルエットを受け継いだ力強いスクエア(ボクシー)デザインを採用。ボディカラーにはグローバル・デザイン・ディレクターのフィル・シモンズ氏が手掛けた「サーマル・レモン・ゴールド」「ストリーミング・シルバー」「トワイライト・パープル」の3色が用意され、インテリアには、高級腕時計の装飾手法である「クル・ド・パリ」加工が施された物理ボタンや、144の精密なファセットカットが施されたK9グレードの最高級光学クリスタル製ダイヤルノブが奢られている
- 圧倒的なディスプレイ空間とファーストクラスの快適性:ダッシュボード前方には46.3インチの遠端ディスプレイ、中央には15.6インチのメインLEDスクリーンを配置。2列目にはヒーター、ベンチレーション、マッサージ機能、レッグレストを備えた「デュアル・ゼログラビティ(無重力)シート」を搭載し、折りたたみ式ミニテーブル、車載冷蔵庫、天井吊り下げ式エンターテインメントスクリーンを完備している
- カニ歩きも可能な高い走破性:ファーウェイQiankunと共同開発した「i-ATSインテリジェント全地形システム」を搭載。フロント・センター・リアの「トリプルデフロック」を備えるほか、最大±10°の標準後輪操舵(リヤステア)により小回りが利くだけでなく、斜めに移動する「カニ歩き(Crab Walk)モード」も実現

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こうやって見ると、「フリーランダー」とはいえ、その中心的価値が「悪路走行性能」から「快適性やデジタル的な先進性」へと移っていることがわかり、しかしこれらが「中国で起きている自動車に求める価値」のパラダイムシフトということなのかもしれません。
参考までに、フリーランダー8をデザインしたのは「(ジャガーの)行き過ぎたリブランディングによって」強制的に解雇されたと言われるジェリー・マクガバン氏。
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結論
かつてコンパクトなオフローダーとして一世を風靡した「フリーランダー」が、JLRのプレミアムなデザイン哲学と、奇瑞およびファーウェイが持つ最先端の中国EVテクノロジーを融合させて見事な復活を果たしたというのが今回のニュース。
818馬力という圧巻の走破性能、12分で完了する急速充電、そしてファーストクラスのような豪華絢爛なインテリアを備えるというキャラクターは高級電動SUV市場において極めて強い破壊力を持っていると考えられており、そして驚くべきは今後「世界展開」が予定されていること。
中国での発売を皮切りとし、グローバル市場や右ハンドル圏(欧州・中東など)への展開も予定されているといい、新生フリーランダー8は世界のEV・SUV市場の勢力図を大きく塗り替える一台となる可能性を秘めています(中国では高価ではあるが、この価格を維持したまま海外で販売できれば、かなりの訴求力がある)。

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もちろんピュアリストからは「こんなのフリーランダーじゃない」という声が聞こえてきそうではありますが、フリーランダー8は「時代が求める要素を詰め込んだ」新世代のSUVであり、これこそが「今求められるクルマ」なのかもしれません。
そしてこの新型フリーランダー8が広く市場に受け入れられた場合、世の中はすでに「かつての考え方から完全にシフトしている」ということになるのだと思われます。
【記事の理解を深める関連情報・補足】
- 新生ブランド「フリーランダー(Freelander)」の立ち位置とは:ランドローバーは現在、「レンジローバー」「ディフェンダー」「ディスカバリー」の3つを独立したブランドとして展開中。今回の「フリーランダー」は、奇瑞汽車(Chery)との合弁事業において「第4のブランド」として完全復活を果たしたもので、JLRがデザインとブランドの伝統を提示し、奇瑞が最新のEV/EREVプラットフォームとサプライチェーンを供給する理想的な分業体制で開発されています。
- なぜ純粋なEVではなく「EREV(レンジエクステンダー)」なのか:中国の大型SUV市場では現在、純粋な電気自動車(BEV)以上に、小型の発電用エンジンを搭載した「EREV(拡張型電気自動車)」が大ブームとなっているという実情も。普段はEVとして静かに走り、長距離ドライブや充電スタンドがない地域ではガソリンで発電して走り続けられるため、充電の不安(を解消する最適解として評価されています。
- 製造拠点「フリーランダー・スーパーファクトリー」の凄み:フリーランダー8が生産される中国・常熟の「奇瑞ジャガーランドローバー製造基地」には、約31億ドル以上の巨大投資が行われています。1,100台以上のインテリジェントロボットが導入され、溶接工程は100%自動化、シャシーの組み立て精度はわずか0.1ミリメートル以内という世界最高峰のハイテク工場で生産されています。

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参照:奇瑞捷豹路虎汽車(Weibo)











