
| JLRは新しく「軍事産業部門」を新設しミリタリーカーへと対応 |
フォルクスワーゲン、ポルシェに続き軍需ビジネスへと参入
英国軍をはじめ世界中の国防・救急機関で70年以上にわたり活躍してきたランドローバーのミリタリーモデル。
その象徴的存在である軍用ディフェンダー「ウルフ(Wolf)」が現代の技術を集結させた新世代モデルとしてついに生まれ変わったというのが今回のニュースです。
ディフェンダーブランドが2026年9月、次世代高機動軍用車「ディフェンダー ウルフ シリーズII(Defender Wolf Series II)」を発表し、これは初代ウルフの後継として開発された軽機動・人員・資材輸送用ミリタリー車両。
ディフェンダー ウルフ シリーズII」は英国国防省(MoD)が進める次期軽高機動車(Light Mobility Vehicle:LMV)テンダーへの参入を主な目的として設計された車両であり、英国製エンジンの搭載と最新のモノコックプラットフォームの採用により、従来型(先代ディフェンダーベース)を遥かに凌ぐ剛性と走破性を手に入れることに成功しています。
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この記事の要約
- JLR(ジャガー・ランドローバー)のディフェンダーブランドが次世代高機動車「ディフェンダー ウルフ シリーズII」を正式発表
- 従来のラダーフレームから最新のD7xモノコック構造へと進化し、軽量化とボディ剛性の大幅向上、ペイロード(最大積載量)増加を実現
- 英国国防省(MoD)の次期高機動車入札(LMV)に向けて開発され、2026年9月開催の軍事イベント「DVD 2026」にて4つのバリエーションが初公開される

ディフェンダー ウルフ シリーズIIの概要
JLRは本モデルの発表に合わせて「ディフェンダー・ディフェンス・ディビジョン(Defender Defence Division)」を新設し、各国の防衛機関や政府組織のニーズに応える体制を整えていますが、開発と設計は英国本土で行われ、ウルヴァーハンプトン工場で生産されるパワートレインを搭載することとなるもよう。
特徴・スペック・デザイン
過酷な極限環境での運用を前提に開発された「ウルフ シリーズII」は、民間用モデルで培われた最新テクノロジーを極限まで鍛え上げており・・・。
| 項目 | 詳細スペック・主要メカニズム |
| 基本骨格 | 独自設計のD7x アルミニウム・モノコック構造 |
| フレーム形式 | 従来型のラダーフレームからモノコック構造へ変更 |
| 耐久試験 | 62,000回以上のエンジニアリング承認テストを実施 |
| シャシーテスト | JLR独自の過酷事象テスト(Extreme Event Test)に合格 |
| 主要バリエーション | ①タクティカル機動車 ②汎用機動車 ③救急車(アンビュランス) ④ユーティリティ車 |
| 生産・開発拠点 | 英国設計・エンジニアリング、ウルヴァーハンプトン製エンジン搭載 |
最大のトピックは従来のラダーフレーム(梯子型フレーム)から現行ディフェンダーベースの「D7x」モノコック構造へと移行した点で、これにより”ねじり剛性が著しく向上”し、結果として悪路でのトラクション性能と最大積載量(ペイロード)の拡大の両立に成功しています。
英国国防省の独立テスト施設で行われた事前検証では、すべての障害物を一回でクリアできた唯一の車両として高い悪路走破性を実証していることについても言及されており、この結果を見るに「実際に採用される可能性が非常に高い」のかもしれません。

競合比較・市場での位置付け
イギリス軍が長年使用してきた旧型ランドローバーおよびピンツガウアー(Pinzgauer)の後継枠を巡り、軍用車市場では激しい受注合戦が繰り広げられていて・・・。
- ディフェンダー ウルフ シリーズII(JLR): モノコック構造による圧倒的な剛性と最新電子制御、70年に及ぶ軍用納入実績とグローバルサプライチェーンによるアフターサポート力を誇る
- イネオス・グレナディア(Ineos Grenadier MRLV): 伝統的なラダーフレーム構造を堅持した本格オフローダーとして軍用市場へ参入
- フォード・レンジャー(Ford Ranger): 堅牢なピックアップトラックをベースとした高機動・高コストパフォーマンスの対抗馬
かつてのミリタリーオフローダーは構造のシンプルさと修理の容易さからラダーフレームの採用が主流ではあったものの、そんな中でもウルフ シリーズIIは高度なモノコック技術と強靭なシャシーを組み合わせることで”新時代のミリタリー・モビリティの基準”を提示しているというわけですね。

補足情報・新しい気付き
今回発表された「ウルフ シリーズII」のバックボーンには、市販モデル「ディフェンダー」が世界中の過酷な環境で積み重ねてきた実証データが存在しているといい、すでにディフェンダーは世界各国で「エキスパート・ポートフォリオ」として国境警備隊、警察、山岳救助隊、消防組織などの過酷な現場に導入されているという実績も。
さらにダカール・ラリーなどのモータースポーツ参戦で実証された耐久性が本モデルの過酷なミリタリー仕様へのフィードバックへと直結しています。
実車の正式なお披露目は2026年9月16日〜17日にベッドフォードシャーのミルブルック・プロビング・グラウンドで開催される英国陸軍の軍事イベント「DVD 2026」にて実施され、4つの異なる仕様が一挙公開される予定だともアナウンスされており、「制式採用」への期待が一層高まるというのが現状です。
結論
「ディフェンダー ウルフ シリーズII」は、過酷な戦場環境と多様化する現代の軍事・安全保障ニーズに応えるために生み出された、まさに新世代ともいうべきミリタリーカー。
70年以上にわたる軍用車開発の伝統を受け継ぎつつ、先進のアルミニウムモノコック構造と高精度な走行技術を融合させた本モデルが「今後のミリタリー・モビリティ市場」においてどのような存在感を示すのかには大きな注目が集まります。
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参照:JLR / Defender











