ランボルギーニ・ミュージアムにて、4/12-10/9の間、アイルトン・セナの写真展「Ayrton Senna. The last night」が開催される、とのこと。
ランボルギーとセナというと一見接点がまるで無いように思えますが、1993年にセナは(マクラーレンのF1マシンにて)ランボルギーニ・エンジンをテストした、という過去があります。
「なんだテストだけじゃない」という向きもあるかと思いますが、このテスト直後にランボルギーニ製V12に惚れ込んだアイルトン・セナが直接ロン・デニスにランボルギーニエンジンを使ってくれ、と頼んだことは有名。
成り行きとしては、1993年限りでエンジンサプライヤー(フォード)との契約が切れ、そこで次のサプライヤーを探すためマクラーレンは当時のF1マシン、MP4/8にランボルギーニ製のV12エンジン「3512」を搭載したMP4/8Bを制作し、これをエストリル・サーキットにてアイルトン・セナがドライブ。
その後シルバーストーンにてミカ・ハッキネンが同じマシンをテストしていますが、両方の評価に通じるのは「馬力の凄まじさ」。
とくに勝つためにはなんでも手に入れるという貪欲な姿勢を見せていたアイルトン・セナはランボルギーニ製のV12エンジンを欲しがり、ロン・デニスに直接懇願したという流れですが、結局マクラーレンはプジョー製V10エンジンを選択することになっています。
なお、この時代はエンジンについての自由度が高く、フォードV8、ルノーV10、このランボルギーニV12など多くのバリエーションが存在。
マクラーレンのF1マシンはそれまでのフォードV8に合わせた設計だったのでV12だとマシンのバランスが崩れること、当時ランボルギーニの親会社であるクライスラーから依頼された「だけ」のテストであったこと、プジョーから多額の支援がオファーされたことから「マクラーレン-ランボルギーニ」の可能性が潰えた、とされていますね。
もともとランボルギーニのF1参戦(1989年)はクライスラーの意向によるもので、参戦自体も紆余曲折を経たものではありましたが、この1993年をもってランボルギーニはF1から撤退することに。
今回のイベントにあわせ、ランボルギーニ・ミュージムではこのときのMP4/8テストマシンも展示されるとのことですが、最新モデルであるアヴェンタドールS、ウラカン・ペルフォルマンテもミュージアムに初登場するそうです。