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一旦は発売が危ぶまれた米新興EV「ルーシッド エアー」ついに販売開始。トップレンジは1080馬力、加速タイムはブガッティ・シロンに並ぶ

2020/09/13

| そしてそのルックスは未来的 |

さて、プロトタイプの発表から4年の時を経てEVベンチャー「ルシード(LICID)」エアー市販モデルがようやく公開に。

ぼくはEVに対して比較的高い関心を持っていて、そのためにルシードはじめ新興EVメーカーの動向を追いかけていた時期がありましたが、いずれも市販に至らない場合が多く、このルシードについても相次ぐ販売延期から「もう発売は無理かもしれないな」と考えて追跡をやめていたわけですね。

ルシードは途中で投げ出すことはなかった

そしてファラデー・フューチャーのように消え去るEVベンチャーが多い中、ルシードはエアーの開発をずっと続けており、その過程においてデザインやスペックを何度か変更。

2017年には大幅なデザインのアップデートを行い現在の姿となっていますが、このルックスで登場するのであればかなりなインパクトを市場に与えるのは間違いない、と考えています。

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最新のスペックシートによれば、搭載されるのは113kWhのバッテリーパックに2つのエレクトリックモーターで、その出力はなんと1080HP。

フラッグシップの「エアー・ドリームエディション(グレード名がカッコいい)」だと0-60mph(0-96km/h)加速はブガッティ・シロンと同じ2.5秒、最高速は270km/h。

そのほかはエントリーモデルの「エアー」、そして「エアー・ツーリング」「エアー・グランドツーリング」というグレード構成となるそうですが、「エアー・グランドツーリング」でも800馬力を発生するとのことなので、全体的に相当にパワフルなクルマだと言えそうです。

なお、航続可能距離については、エントリーモデルだと653km、パフォーマンス追求型だと748km、効率重視型だと832kmだとアナウンスされています。

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気になる価格はベースモデルでも72,500ドルからと安くはなく、エアー・ツーリングで87,500ドル、エアー・グランドツーリングで131,500円、ドリームエディションは161,500ドルとアナウンスされています。

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ルシードはすでに「第二弾」も用意

ルシードの市販車第一号「エアー」は2021年から納車が開始される予定ですが、早くも新たなバリエーションが用意されることになり、ルシードはそのSUV「プロジェクト・グラビティ」も公開。

現段階ではプロトタイプにとどまるとのことですが、なかなかに高い完成度を持っており、実際に発売されれば高い人気を得ることができるかもしれませんね。

なお、「エアー」「プロジェクト・グラビティ」というラインアップを見るに「テスラ・モデルS」「モデルX」をターゲットとしているように思われますが、実際にテスラに対して一矢報いることができるのかどうかは興味のあるところ。

現在EV市場では「テスラの一人勝ち」という状況ですが、おそらくそれは「テスラだから」売れているのだと考えられ、いかにデザインや性能が優れていてもテスラに対抗するのは難しいと考えていて、しかしルシードがこれをひっくりかえせるかどうか、ということですね(アップル製品が”アップルだから”売れているのと似ている)。

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このプロジェクト・グラビティのサイドウインドウを見るに、その段差は極めて小さく、相当にエアロダイナミクスに力を入れているということもわかります。

Lucid-SUV-8

ルシードは「ハイパフォーマンスバージョン」も画策中

そしてルシードはゼロヨンを9.3秒で駆け抜けることができるハイパフォーマンス版「エアー」も計画中。

現在発売がアナウンスされているエアーの最上位グレードには「2モーター」が搭載されますが、現在開発中のハイパフォーマンスモデルに積まれるのは「3モーター」。

トータルでの出力は1200馬力にも達すると言われ、こちらもテスラが発売に向けて開発を進めているという3モーター搭載のモデルS「プレイド」への対抗なのかもしれませんね。

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