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| キャデラックの新型コンセプトカーがモントレー・カー・ウィークで衝撃のデビュー |
「未来」を感じるコンセプトカーらしいコンセプトカー
キャデラックが、今年最も華やかな自動車イベント、2025年のモントレー・カー・ウィークで新たなコンセプトカーを発表することに。
その名も「エレベーテッド・ヴェロシティ・コンセプト(Elevated Velocity Concept)」というもので、このモデルは、キャデラックの電動ハイパフォーマンス・クロスオーバーの最新進化形であり、既存の「Lyriq-V」や「Optiq-V」とは一線を画す、本格的なオフロード走行を想定して設計されています。
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豪華さとタフさを両立したデザイン
キャデラックは、このクルマが「あくまでコンセプトであり、将来のデザインのヒントを予感させるもの」であることを強調しており、つまりは「このクルマがそのまま市販されるのではなく、ここにある要素が分解されて今後発売される様々な市販車に」反映されることとなりそうです。
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エレベーテッド・ヴェロシティは、昨年発表されたクーペタイプのコンセプト「オプルーエント・ヴェロシティ(Opulent Velocity)」の延長線上にあるモデルだとされ、低く構えたクーペだったオプルーエント(オプレント)・ヴェロシティに対し、エレベーテッド・ヴェロシティは、車高を上げた2+2のクロスオーバーとして、「オフグリッド(電力網から独立した場所での運転)」を想定しています。
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GMグローバルデザイン担当副社長のブライアン・ネスビット氏によると、両者の関係性は以下の通り。
「エレベーテッド・ヴェロシティは、2024年に発表されたオプルーエント・ヴェロシティの設計原則をベースに、キャデラックのラグジュアリー、テクノロジー、パフォーマンスを、人気が高まるパフォーマンス・ラグジュアリー・クロスオーバーのフォルムに巧みに統合しています」
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4つの走行モードと未来的機能
このコンセプトカーは、オフロード走行向けに設計されているにもかかわらず、24インチという巨大なホイールを履いていますが、キャデラックはこれについて「最も過酷な地形」に対応しつつ、洗練されたオンロード走行も可能だと豪語。
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もちろん、エレベーテッド・ヴェロシティはまだコンセプトカー段階であるため、パワートレインの出力などの詳細には言及されていないものの、車両のドライビングエクスペリエンスを変更する4つの走行モードが搭載されています。
- e-Velocity Mode:現行キャデラックのVモードと同様、オンロード走行向け
- Terra Mode:エアサスペンションが車高を上げ、オフロード走行に対応
- Sand Vision:ナイトビジョンと同様、砂嵐の中での視界を確保
- Elements Defy:ホコリを寄せ付けない振動機能で、車体をクリーンに保つことが可能
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コンセプトならではのユニークなインテリア
エレベーテッド・ヴェロシティがどれだけ市販モデルに近い要素を持つかはインテリアに関する説明を見れば自ずとわかり、まずはフロアからルーフライニングまでがモレロレッドの高級ナッパレザーで覆われており、さらにドアとインパネには一段明るいカラーのファブリックが使用されています。
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さらにキャデラックはドライブモードだけではなく、3つのユニークな”インテリアモード”もプログラムした、と説明しています。
- Welcome Mode:床、シート、インパネ、ドアが点灯し、乗員を歓迎
- Elevate Mode:ペダルとステアリングが格納され、完全自動運転に移行。車内のライトが呼吸に合わせて同期し、外気温と車内温度を表示
- Velocity Mode:インテリアライトが白く輝き、ステアリングに速度やバッテリー残量が表示され、AR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイが起動
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まとめ:未来の「V」モデルはオフロードへ?
エレガントなガルウィングドアや極小のリアウィンドウなど、市販車への採用が「なされないであろう」要素も多く見られ、しかしリアの「インフィニティテールライト」や、オフロードに特化した「Vモデル」というコンセプトは、今後のキャデラック車に活かされる可能性があり、キャデラックの今後には大いに期待したいところでもありますね。
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