| 禁断のフォードGTパワーチェックに挑んだユーチューバー |
いつも興味深いドラッグレース動画を公開してくれるユーチューバー、DragTimes氏がフォードGTをシャシーダイナモにてパワーチェックを行った動画を公開。
フォードGTは色々な(クルマ以外での)問題も多く、そもそもの抽選販売時や、発売後も転売に関する訴訟、そして最近だと生産があまり進んでいない(年間250台のところ138台にとどまる)、ということなど。
カタログ値は647馬力だが?
そんなフォードGTですが、公称値だと出力は647馬力。
エンジンはV6ツインターボで、これをミドシップマウントして後輪を駆動します。
一般的にMR/FRだと駆動ロスは10~15%程度だと言われるため、公称値が647馬力であれば550~580馬力あたりが駆動輪が発生する数字となり、シャシダイでこのあたりの数字が出れば「適正」。
今回の計測はダイノジェットを使用しますが、クーリング等を考慮してアンダーパネルの一部を取り外し。
動画では非常に珍しい、フォードGTの「裏側(しかもカバーなし)」を確認することが可能となっています。
足回りなどは当然アルミ製ですが、ブレーキ冷却用と思われる導風用のパイプは何とカーボン製。
その他にもカーボンパーツがかなり多く使用されており、「見えない部分に」かなりお金がかかったクルマであることもわかります。
そしてパワーチェック開始。
気になるパワーチェックの結果は?
なお、パワーチェックの結果は「525」馬力。
公称値が647馬力なので駆動ロスを差し引くと550-580馬力あたりに落ち着くはずですが、これよりも低い数字となっています。
そしてここから「逆算」するとエンジン単体が発生しているのは580-620馬力ということになり、当然ながら647馬力には届かないことに。
ターボエンジンは一般に公称値よりも高い数字が出る傾向にあるものの、もしかすると「あまりに高い気温」が予想よりも低い数字が出てしまった理由なのかもしれませんね。
ちなみにこれまでパワーチェックの結果が公開されたものだと、下記のような例があります。
BMW M5(4WD)・・・カタログ値600馬力/実測625馬力。逆算するとエンジン単体では781-840馬力くらい出ている
ランボルギーニ・ウラカンRWD(MR)・・・カタログ値580馬力/実測492馬力、ロス15%
マクラーレン720S(MR)・・・カタログ値720馬力/実測698馬力。逆算するとエンジン単体では800馬力くらい出ている
ホンダ・シビック・タイプR(FF)・・・カタログ値320馬力/実測295馬力、ロス8%
アウディRS4(4WD)・・・カタログ値450馬力/実測460馬力、逆算するとエンジン単体で580-610馬力くらい発生
それでは動画を見てみよう
こちらがフォードGTパワーチェックの始終が記録された動画、「2018 Ford GT Dyno Results with $2,000 in cash on the line」。