フォードGTのプロトタイプ「CP−1」が競売に登場。
これは前世代のフォードGTを開発する際(2003年)に製作されたもので3台の展示用フォードGT(走行できない)、そしてこの「走行可能な」フォードGTが一台のみ試作された、とのこと。
試作品とはいえどもエンジン、サスペンション、内装など市販車同様に仕上げられていますが、速度リミッターが取り付けられており最高速度が時速5マイル(時速8キロくらい)に抑えられています。
そのためにスピードは出せず、「世界で最も遅いフォードGT」として知られる個体でもありますね。
なおプロトタイプならではの特別な部分もあり、熱線入りガラスを備えるリアフードはカーボンファイバー製(市販モデルはコスト引き下げのためにアルミ製となっている)。
フロントフード内側やリアバンパーなどボディの一部には開発に関わった主要メンバー13名のサイン入り。
この中にはフォード会長のビル・フォード氏、かのキャロル・シェルビー氏のサインも含まれ、これだけでも価値が出そうですね。
ボディサイドにはエミッションチェックのためのバルブ等が用意され、試験用と思われるラベルも貼られたまま。
開発が終了した2008年にはコレクターに売却され、昨年には別のコレクターに販売。
さらに今回の競売への出品となりますが、前回のオークションでは1億円を記録しており、今回はそれを間違いなく越えるだろう、と見られています。
メーカーが開発用車両を売却する例は非常に珍しく、相当に高い価値を持つことは間違いなさそうですね。
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ジェンソン・バトン所有のフォードGTがオークションへ。最高で4300万円の予想落札価格
ジェンソン・バトン氏が所有していたフォードGTがオークションに登場予定。
これは先ごろ発売された新型ではなく2005年の「先代」に当たるものの、より初代に近いレトロなルックスが特徴(燃費においては大排気量V8エンジン搭載ながらも新型よりも優れるらしい)。
このタイプのフォードGTが製造されたのは101台のみで、この個体は欧州スペック。
ジェンソン・バトン氏はこれを新車で購入し、2011年まで保有していたそうです。
ボディカラーはホワイトにブルー、と実にフォードGTらしいカラーリング。
走行距離は13,438キロと記録されています。
スペックとしては550馬力、0-100キロ加速3.5秒、最高時速330キロと現代においても超一級。
予想落札価格では最高で4300万円ほどになるのではと見られていますが、これもまた今後価値が下がりそうにない車ではありますね。