テスラがカナダにギガファクトリーを建設との報道。「2030年に2000万台」という計画を実現するためにはあと6〜8もの工場建設が必要

｜ これまでの報道を見る限りだと、テスラの「カナダにギガファクトリー」は間違いなさそう ｜

ここからの生産ペース急拡大に期待したい

さて、テスラがカナダのオンタリオ州にギガファクトリーを開設すべく動いていることが明らかに。

ロイターの報道によると、テスラはオンタリオ州のインテグリティ・コミッショナーに取り組みを開示し、政府と協力して 「産業施設の許認可改革の機会を特定 している」とのこと。

ちょっと難しい表現ではありますが、平たくいうと、ギガファクトリーを建設し、納入や出荷を含めたサプライチェーン構築をどう行うかを検討しているということになりそうです。

カナダはEV生産に重要拠点として注目の的に

なお、カナダは電気自動車の製造に必要な天然資源が豊富であり、現在もそれら資源をサプライヤーへと提供しているほか、いくつかの自動車メーカーに対して工場の建設をオファーしているという報道も。

カナダとしては、これによって雇用が大幅に増えるので「ぜひ工場を誘致したい」ということになりそうですが、実際にフランソワ・フィリップ・シャンパーニュ産業相は今年5月、同国でのEVサプライチェーン構築に向けて”多くの企業と活発な議論を行っている”とコメントしており、そのひとつがテスラだったのかもしれません。

さらに時を遡ると、2021年末にオンタリオ州マーカム市のフランク・スカルピッティ市長が「テスラがマーカム市に製造施設を置くことで、すでに強固となりつつある自動車とテクノロジーのエコシステムに加わることになる」とツイートしたことも。

現時点でテスラはこのツイートや発言に対するコメントは行っておらず、カナダ工場の建設は発表していないものの、このツイートの直前に新型4680バッテリーセルに必要な部品を生産する（現地の）Hibar社を買収しているのだそう。

テスラは10〜12のギガファクトリーを必要としている

参考までに、テスラは2030年までに「年産2000万台」を目指すとしていますが、これを実現するには10〜12のギガファクトリーが必要だともコメントしていて、現在の4つ（米国フリーモント、米国テキサス、中国・上海、ドイツ・ベルリン）に加え6〜8ものギガファクトリーを建設しなくてはならない状態。

ちなみに以前にはインドへのギガファクトリー建設についてインド政府と話が進められていたものの、直近の報道だとこちらは「流れた」と考えてよく、もちろんこの他にも複数の工場建設プランが進められていると考えられます。

なお、工場建設〜稼働までには2〜3年を要するので、逆算すると2027年くらいまでにはギガファクトリーを10〜12までに増やさねばならず、よってここ数年にかけ、世界中のあちこちでギガファクトリー建設の話が出てくるのかもしれませんね。

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参照：Mayor Frank Scarpitti