テスラがテキサス工場の稼働率を工場させるために中国の管理者を招聘。いつの間にアメリカ人は中国人に教えを請わなくてはならなくなったのか

｜　いつの間にか中国人は勤勉で知られ、高い品質の製品を生産するように　｜

まさかアメリカ人が中国人に色々と教わる時代が来ようとは

さて、先日「テスラ上海工場のスタッフが、同じくテスラのカリフォルニアにあるフリーモント工場の生産効率を引き上げるため、アメリカへと送り込まれた」と報じられていますが、今回は「上海ギガファクトリーの監督が、テキサスのギガファクトリーに招聘された」との報道。

この情報は「匿名」の情報提供者によって明らかになったものだとブルームバーグが報じており、それによるとこの監督（トム・ジョウ氏）に加え、複数のエンジニアもアメリカへと入っているようですね。

テスラは「サイバートラック」の生産に向けて全力を注ぐ？

なお、現在テスラにとって最大の生産拠点は上海ギガファクトリーであり、その次はカリフォルニア州フリーモントにあるギガファクトリー。

こちらのフリーモント工場はテスラの最初の工場であるために設備がやや古いといい、よってこの設備の入れ替え（ギガプレス導入）にあわせてモデル3のフェイスリフト版を生産しはじめるという情報も。

そしてテスラはドイツ・ベルリン、米国テキサスにも相次いでギガファクトリーを開設していますが、これらについてはまだまだ生産が本格化せず、採算ベースに乗っていない、とも報じられています。

さらにこのうちテキサスのギガファクトリーはテスラのニューモデル「サイバートラック」を生産する予定だと報じられていますが、（100万台以上の予約があるとされる）サイバートラックの生産がうまく進むかどうかによって今後のテスラの状況が大きく左右されるのは間違いなく、よって今回の「中華使節団」はサイバートラックの生産を滞りなく進めるための下準備なのかもしれません。

中国とアメリカとでは仕事に対する姿勢の差も

ただしトム・ジョウ氏はじめとするエンジニアにとってもサイバートラックは「初」のモデルなので、今回の招聘がうまく機能するかどうかはわからず、そして中国・上海ギガファクトリーでの好調な生産は中国人の勤勉性に支えられている可能性も。

というのも、イーロン・マスクCEOは中国テスラに勤務する中国人をして「会社から帰りたがらない」、そしてアメリカのテスラの従業員に「会社に来たがらない」とも非難していて、このあたりの根本的な問題が解決しなればテキサス・ギガファクトリーの稼働率を大きく向上させることは難しいのかもしれませんね。

なお、イーロン・マスクCEO自身もハードワーカーとして知られるものの、テスラの他にもスペースX、ボーリングカンパニー（地下トンネルを掘る会社）、ニューラリンクを経営しており、自身について「仕事が多すぎる」とも。

そしてこういった「テスラにかける時間が足りない」ことについてはテスラの株価低迷にも反映されていて、ここでなんとか（サイバートラックの生産開始とともに）挽回を図ってほしいものだと思います。

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参照：Bloomberg