テスラ・サイバートラックに8度目のリコールが届け出。内容としては「ボディパーツを固定する接着剤の不良にて部品が脱落し飛んでゆく」、対象は「ほぼ生産全台数」

｜　サイバートラックの「パーツ」が飛んでゆくというリコールは今回で2度目である　｜

ただしこれらリコールは必ずやテスラの「経験値」として蓄積されるであろう

さて、テスラのクルマは「ソフトウエア定義車両」であるため、何らかのトラブルが生じてもソフトウエアの修正にて回復できる場合がほとんどで、つまり物理的な修理を要する機会が非常に少ないことで知られています。

ただしラインアップ中で唯一の例外が「サイバートラック」で、このサイバートラックは他のモデルとは全く異なる構造や材質、デザイン、製造方法を採用しているために「予見不能な」トラブルが生じることがままあり、実際に今回は「8度目のリコール」が報じられることに。

しかしこういったリコールは「テスラがチャレンジを行ったからこそ」経験するものであり、こういったリコールは今後のモデルにも教訓として生かされることは間違いなく、けして（長い目で見ると）マイナスにはならないのかもしれません。

テスラ サイバートラック「8回目の」リコールはこんな内容

そこで今回の「サイバートラックにおける8回目の」リコールを見てみると、その原因となったのは「パネルを固定する接着剤」。

サイバートラックに使用される金属製トリムを固定する接着剤の不良により「走行中にパーツが脱落するおそれがある」とされ、対象となるのは2023年11月から2024年2月にかけて製造された46,096台のサイバートラック（ほぼ全生産台数）。

米国運輸省道路交通安全局（NHTSA）に提出されたリコール通知によると、テスラは今年1月初めに顧客からの多数の苦情を受けてこの問題を把握・調査することとなりますが、テスラは「生産分のうち、影響を受けるのは1%未満」と主張しているものの、様々な問題を考慮してか全車両を対象に修理を実施し、かつ直近では生産と納車が一時的に停止されています。

なお、脱落する可能性があるのは「キャントレール」と呼ばれる装飾パーツで、これは、電着コーティングされたスチール部品とステンレスパネルを構造用接着剤で結合したもの。

「キャントレールアセンブリは、ボルト固定により車両に取り付けられています。しかし、影響を受ける車両では接着剤の接合部でステンレスパネルが剥離する可能性があり、その結果、パネルが車両から分離することがあります。」

この影響によって、最近になり走行中にスチール製ボディパーツが飛散する事例が相次いで報告されており（製造から一定期間が経過した後に発生することが多いのかもしれない）、テスラ自身も「飛散したパーツが後続車両にとって路上の障害物となり、衝突や負傷のリスクを高める可能性がある」と認めることに。

もちろんこれはオンラインアップデート「オーバー・ザ・エア（OTA）」では修正不可な問題で、よってディーラーでの修理が必要となりますが、ボディパーツの脱落（飛散）に関するリコールだと今回がに回目となります。

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