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BYD傘下のジーカー(Zeekr)がレベル3相当の高度な自動運転システムを発表、中国EV市場の競争の中心は”自律運転”に

BYD傘下のジーカー(Zeekr)がレベル3相当の高度な自動運転システムを発表、中国EV市場の競争の中心は”自立運転”に

Image:Zeekr

| 自動運転は開発に多大なコストがかかり、小規模メーカーはここで「ふるい」にかけられるのかも |

現時点ではジーリーが最も先進的、時点ではBYDか

ジーリー(Geely)傘下のジーカー(Zeekr)が複数のLiDARと1,400TOPSの計算能力を備えたインテリジェント運転支援システム、G-Pilotを発表。

このADAS(先進運転支援システム)は、ファーウェイ(Huawei)やBYDの最新技術と戦うことを目的としており、G-Pilotは異なるティア(段階)で提供され、ジーカーのフラッグシップSUV「Zeekr 9X」には最上位のG-Pilot H9システムが搭載される予定であることもアナウンスされています。

現在中国のEV業界では非常に厳しい競争が発生しており、そのハードルがどんどん引き上げられていますが、おそらく次なるハードルは「自動運転」であり、つい先日もBYDが高レベルの自動運転機能をエントリーモデルにも装備するとアナウンスしたばかりですね。

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Geely / Zeekr”G-Pilot”はこんな構成を持っている

このG-Pilotは上述の通りいくつかのティアを持っており、その詳細は発表されていないものの、現在わかっているのはH1、H3、H5、H7、H9という5つのバリエーション。

これらはハードウェアや人工知能(AI)の利用率によって異なりますが、今回行われた発表会では(もちろん)トップレンジのH9へと焦点が当てられていて、この核となるのはエヌビディア製のDrive AGX Thorチップ、そしてH9ではこれを2基搭載しており、合計1,400TOPS(1秒あたりの兆回転演算)という計算能力を誇ります。

参考までに、先日発表されたBYDの最上級自動運転システム「God’s Eye A(DiPilot 600)」だと600TOPSにとどまるので、このG-Pilot H9は相当に高性能ということになりそうですね(G-Pilot H9には、13台のカメラ、3台のミリ波レーダー、そして複数のLiDARが搭載されている)。

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これらのハードウェアにより、G-Pilotは業界初の「一般自動回避システム(G-AES)」や「フルキャパシティ車両から駐車場への運転(V2P)」などのインテリジェントな運転を実現し、さらには地図を使わない「ナビゲート・オン・オートパイロット(NOA)」機能やAIによる駐車スポット検索機能も搭載している、と説明されています(レベル3自動運転に相当)。

そしてこれを搭載するのは(現在ティーザーキャンペーンが開始されている)フルサイズのラグジュアリーSUV「9X」となる見込みであり、この車両にはジーカーの最新プラットフォーム「ZEEA 3.0」が用いられ、2025年4月に開催される上海モーターショーで初公開されたのち、2025年第3四半期に販売が開始される予定だと言われます。※最上位モデルでは2000万円くらいになるらしい

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参照:CarNewsChina

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