| 軍用だけではなく民間用も販売 |
カナダの軍需関連会社、ロシェル・ディフェンス・ソリューションズ(Roshel Defence Solutions)が軍用車「セネターAPC(Senator APC)」を発表。
見ての通り完全なる装甲車で、「走行レスキュー車」という位置づけだとされ、どんな環境へも分け入って救助や支援活動を行うことを想定しているようですね。
「生存」性能にフォーカス
当然ながらその装甲とガラスは防弾仕様で、フロアは防爆仕様となっており、銃口を出して狙撃するためのポート、脱出用ハッチも複数備えるなど装備は万全。
さらにこのセネターAPCは「CBRN」と呼ばれる防護システムを持ち、ケミカル(Chemical)アタック、放射線(Radiological)、生化学兵器(Biological)、核(Nuclear)に対しても乗員を守るだけの機能を持っている、とのこと。
加えて車両外部の危険性、つまり毒ガスや放射能汚染などを検知したり、サーモグラフィー等で敵を検知するシステム、レーダー探知機、大気圏外にまでシグナルを送れる強力なライトも装備され、「生き残る」ことにかけてはこれ以上のクルマはないだろうという感じですね。
なお、ロシェル・ディフェンス・ソリューションズは軍用としての販売のほか、「民生用」として一般人にもその防護レベルを「カスタム」して販売する、と発表。
近年は凶悪犯罪が増加していることで防弾防爆仕様の車両、もしくはそういった仕様へと改装するショップが人気だと報じられており、今後もさらにこういった需要は増加しそう。
メルセデス・ベンツ、アウディ、BMW等要人が購入することが多いメーカーは純正オプションとしてレベルに応じた防弾や防爆装備を用意していますし、アメリカやカナダ、ドイツでも「後付け」で防弾カスタムを行う会社が複数存在するようですね。
一方で、砲弾の必要性はなくとも「ミリタリー」に魅力を感じる人も多く、たとえは「マハーH1」はもともと軍用であったハンヴィーをアーノルド・シュワルツェネッガー氏の要望で民生化したものですし、レズバニ・タンクのようにヘビーデューティーなクルマを「ファッション」として乗るという需要も意外とあるのかもしれません。
なお、富豪の多い中国でも最近は物騒なのか、完全に装甲車な「カールマン・キング」というハードなクルマが中国内から登場。
さらにアメリカでは「ゾンビの襲撃」を信じる人が多いといい、そういった「世界の終末」に備えて自活できるクルマを購入(核シェルターのような感覚?)する人も多そう。