| しかし乗員の安全のためには欠かせない重要なテストでもある |
リマックがその新型車「C_Two」の開発風景を動画にて公開。
今回紹介されているのは主に「クラッシュテスト」の様子ですが、やはりその内容は衝撃的。
クラッシュテストとは、万一の事故における乗員の安全を確保するために行うもので、全面衝突、側面衝突、オフセット衝突など様々な状況での衝突を意図的に作り出し事故が乗員に与える影響を評価することになります。※JNCAPによる解説はこちら
リマックはC_Twoをこんな風に開発している
リマックC_Twoはリマックの市販車第二号で、第一号の「コンセプト・ワン」同様にピュアエレクトリックカー。
その出力は1,888馬力、0-100km/h加速1.85秒というハイパーカーでもあり、価格は驚愕の約2億3000万円。
こちらはリマックC_Twoに採用されるカーボンモノコックを焼成するための窯。
これを自前で持っているメーカーはかなり少なく、リマックがそれだけ「真剣に」クルマを作っていること、内製率が高いことがわかります。
このほか、風洞実験設備も自社で用意しているということも以前に公開されていますね。
なお、リマックの社内は以前に別の記事でも紹介しています。
そしてこちらはC_Twoのプロトタイプ。
テスト内容によって、様々なプロトタイプが存在するようですね。
こちらはほぼ市販車同様のプロトタイプ。
プリント基板のような柄にてラッピングされていますが、リマックは「エレクトリック関連技術」をウリにするだけあって、制服にもこの柄が用いられているようです(部署による?)。
そしてここからがクラッシュテスト。
見るのも痛々しいテストですが、これは乗員の安全確保のために必須でもあり、飛ばすことはできない内容でもありますね。
なお、クラッシュテストに限らず、開発段階におけるテストは「クルマを壊す」ために行うようなもので、こういった過酷なテストを生き抜けるプロトタイプは(破壊を目的としないテスト用など)ごくわずか。
以前にケーニグセグはクラッシュテストのほか、自社内テストにて、圧力をかけてクルマを押しつぶしたり、段差からジャンプしたり、そして従業員が大きなハンマーを持って全方向から思いっきり叩きつけたり、というテストも公開していますね。
【動画】ケーニグセグは開発時にこんなにタフなテストを行っていた!ハンマーで思いっきりクルマをぶっ叩くなど目を覆わずにはいられない様子を見てみよう
リマックC_Twoの予定販売台数は不明ではあるものの、たとえば500台だと仮定し、クラッシュテスト用の車両の原価が1台二億円くらいだとすると、これを開発時に5台潰したり、北米でのテスト用にまた5台潰したりすれば、その価格は合計40億円。
これを500台で割ると1台あたり800万円で、生産台数が少ないともっと小さな数字に。
そのほかにも破壊検査や走行テストなどに10台程度は必要となり(ポルシェは1車種あたり50~60台くらいのプロトタイプを作る、と言われる)、こういった開発のためのコストが少量生産車には比率として大きくのしかかる、ということになります(こういった直接的なコストのほか、人件費など間接的なコストもある)。
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こちらは高額なクルマのクラッシュテストを集めたコンピレーション動画。
VIA: RimacAutomobili