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元フェラーリ / マクラーレンのデザイナーがAI画像生成ソフトを使用したカーデザインについて語る!「デザインプロセスが大きく変わり、画期的なクルマが登場するかも」【動画】

| フランク・ステファンソンは過去の自分の実績にこだわらず、新しいものや、いいものはいいと何でも素直に受け止める |

だからこそ常に時代の最先端を走り続けることができるのだろう

さて、ここ最近色々と話題となるデザイン系AIソフト。

これは様々なキーワードを入力すると、瞬時にAIが画像を合成してくれるもので、「およそ人間では考えつかないような」画像を作ってくれることが知られています。

たとえば「タイヤで作ったケーキ」と入れてみると、こんな感じでなんらためらうことなく画像を生成するのがAIソフトというわけですね。

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今話題のAI画像生成ソフト。「1985年のランボルギーニ・ウルス」と指定したらこんなのが合成された。そのほか「1985年のアウディTT」「1973年のレクサスLS」など
今話題のAI画像生成ソフト。「1985年のランボルギーニ・ウルス」と指定したらこんなのが合成された。そのほか「1985年のアウディTT」「1973年のレクサスLS」など

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世界的なカーデザイナーはAIソフトに対してどう考えるのか?

そして今回Youtubeへと公開された、フランク・ステファンソン氏の最新動画がこの「AIによる画像生成について」。

同氏はフェラーリやマセラティ、マクラーレン、BMW等のデザインを手掛けてきた人物ですが、自身のAIに対する考え方を公開しており、ここでその内容をかいつまんで紹介してみたいと思います。

まず、フランク・ステファンソン氏が今回活用しているのはt2i(テキスト・トゥ・イメージ)ジェネレータで、例えばこんな感じで「BMW ミニクーパーとマクラーレンP1とのマッシュアップ」と入力すると、それに応じた画像が生成されるわけですね(これらの両車とも、フランク・ステファンソン氏がデザインしたものである)。

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フランク・ステファンソン氏はこのAI、そしてt2iジェネレータがカーデザイナーにとって今後強力なツールになると考えており、この技術によって、さまざまなデザインのアイデアを素早く生成してテストすることができ、細部の改良に集中する時間をより多く確保することができることになるだろう、とコメント。

たとえば、これまでのデザイン過程であればこんな感じでデザインを考えていたものの・・・。

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「マクラーレンのSUV」と入力すれば、こんなふうにさっと画像が一瞬で出てきます。※マクラーレンというよりは、ランボルギーニのSUVのようにも見える

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こちらはちょっとワードを変えて出てきたマクラーレンのSUV(AIは”オレンジ”をマクラーレンの大きな要素だと認識しているのかも)。

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こちらはまた別のマクラーレンのSUV。

こんな感じで、様々な条件にていろいろな「マクラーレンのSUV」をサクっと作れるわけですね。※”スマートな”、”ワイルドな”、”レトロな”等様々な形容詞を付与することでもまったく異なるデザインが出てくる

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こちらは「イケアが作ったスーパーカー(ちょっとだけイケアカラー)。

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ピカソがデザインしたスーパーカーだとこう。

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こちらはフェラーリのハッチバック。

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すでに一部の自動車メーカーはAIをカーデザインに採用している

なお、このAIはすでに一部の自動車メーカーにも導入されており、ちょっと前にはアウディが「ホイールのデザインにAIソフトを取り入れた」と発表しています。

AIを取り入れた新しいデザインプロセスだと、AIが様々なホイールデザインを示し、デザイナーが「ここをもうちょっとこうして」「これとこれを混ぜたデザインにして」などとAIに指示し、そういった過程を経て完成に近いホイールデザインを生成し、その後に様々な現実的な要件にあわせて(人間の)デザイナーが細部を調整してゆくという流れです。

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さらにカリフォルニアのスタートアップ、ジンガーでは車体の設計にまでAIを取り入れていて、そのために「常識はずれな」車体構造を再現することが可能となっています(製造は3Dプリンタによって行われる)。

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そして自身でAIデザインソフトを試してみた結果、フランク・ステファンソン氏は「ユニークで革新的なデザインを簡単に生み出し、探求できるようになったことで、将来、真に画期的なクルマが市場に登場するかもしれない」と考えており、さらには「これらのツールにより、その自動車ブランドが新しいセグメントへと進出することや、既存デザインの改善に役立つ可能性」を強調しており、上述の「マクラーレンのSUV」であれば、人間があれこれ悩まずともAIがサクっとアイデアの元を作ってくれることで、これらを会社の上層部に見せるなどしてフィードバックをもらい、そこから細部を詰めるというプロセスを経ることで開発期間を短縮できるとコメントしています。

一方、フランク・ステファンソン氏は「AIに依存することの危険性」についても触れていて、デザイナーがこういった開発手法に頼りすぎると、独自のクリエイティブなビジョンを発揮できなくなったり、クルマのデザインが均質化する危険性があると指摘しているほか、将来的に自動車デザイナーの必要性が低下する可能性もあり、雇用が失われるリスクについても言及することに。

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ただ、こうしたマイナス面もあるものの、フランク・ステファンソン氏は、AIやt2iジェネレーターが自動車デザイン業界に革命をもたらす可能性について、全体的に楽観的な見方をしており、これらのツールがデザイナーの仕事をより効率的かつ効果的にし、最終的にはよりユニークで革新的なクルマの創造につながると考えていますが、その一方で、デザイナーがAIに取って代わられぬよう、自らの創造性とビジョンを持ってデザインに取り組むことが重要だとも述べています。

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フェラーリやマクラーレンのデザイナーがAIを活用したデザインについて語る動画はこちら

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参照:Frank Stephenson

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